ハイウェイ40号線上の女

ノースキャロライナを東西に走る40号線を毎日行ったり来たりしてる中年女は何を考える? 

私の年間ベストアルバム 1982年 Too-Rye-Ey みんなで歌うヒットチャート

1982年は私が初めてイギリスに行った記念すべき年です。  高校三年の夏休みだった。  うちは、決して、決して、夏休みに子供を海外にホームステイさせるような裕福な家庭ではなく、逆に高校を卒業したら即就職ということは暗黙のうちに決まっているような家庭だった。 だから私はロンドンに行くなら今年が最後だって考えた。  高校3年間バイトしまくって貯めたお金と、親が私に車の免許を取るために積み立てをしてくれていたお金を、車なんて乗らない、免許なんて要らない、と親を説得して全部イギリス行のために使わせてもらった。

ホームステイは全て自分で調べて手配して、一人で新潟から急行で5時間かけて成田空港まで行った。 同じグループの子供たちはみんな家族が空港に見送りに来ていて、写真を撮ったり、手を振ったりして別れを惜しみ、見送りが居ないのは私だけだった。  でもロンドンに行けるんだもの、そんなこと全く気にならない。

そのころ、中高生のホームステイ先はアメリカが主流で、イギリスに行くという子はやっぱり音楽ファンが多かった。 クイーン、ビートルズ、中には1982年においてレスリー・マッコーエンに会いに行くという女子もいた。 私は当時はボウイー・フリークだった。 一番仲良くなったのはクラッシュのファンの女の子。 その子と一緒にロンドンのブリクストンでクラッシュのギグを観た。 なんと前座がジャマイカのダブDJマイキー・ドレッドだった! (このあと、その友達が失神して大変だったんだけど、その話はまたいつか…。)

その夏、私がロンドンにいたとき、3週続けでずっとチャートの1位を占めていたのが、デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズの「カモン・アイリーン」だったの。 テレビの「トップ・オブ・ザ・ポップス」でも、ラジオでも、パブでも、ショップでも、どこでも流れてきた。 そして飽きることなく、流れる度に足を止めて聞き惚れた。 

私のホームステイした家は小学生の子供が二人いて、安っぽいレコードプレイヤーにシングル盤をかけて歌ったり踊ったりしていた。 私が来たばかりの頃は、ベルスターズの「クラッピング・ソング」が流行っていて、それを連続してかけまくっていた。 私が買ってきたカモン・アイリーンのシングル盤もそのプレイヤーに乗せた。 ホームステイのお母さんは、「はじめはあんまりだったけど、なんかほんとうにいい曲ねえ。」と勝手に私のレコードをかけるようになった。 家族はみんな「カモン・アイリーン」を歌っていた。 なんかイギリスのヒット曲ってこんな風に広がっていくんだな、って感じたわ。

イギリスから帰っても何年も、カモン・アイリーンを聴くと、ロンドンを思い出して、居たたまれない気持ちになった。

この「カモンアイリーン」が入っているアルバムは、第一曲目の「ケルティック・ソウル・ブラザーズ」という名が表すようにケルト民謡/ブルー・アイド・ソウルに影響を受けたポップで、イギリス以外ではあまり受けないような音なんだけど、「カモン・アイリーン」は世界的にヒットしたのが不思議だ。 やっぱりメロディの良さなんだね。 ビートルズのメロディのように誰が聞いても心に響くメロディなんだ。

アルバムの出来云々よりも、この年の夏の思い出が蘇るので、これを1982年のベストとします。

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映画 Happy As Lazarro(Lazzaro Felice)

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今年見た中で一番良かった映画。 といっても、劇場で観たのじゃなくて、ストリーミングサービスのネットフリックスで偶然見つけた映画だった。

日本ではまだ公開されていないけど「幸せなラザロ」 というような題名になるんじゃないかな。 

舞台はイタリアの貧しい農村地帯で、農民は集団でタバコを作っている。 身なりからして、20世紀の初めぐらいの話かと思いきや、始まってから20分ぐらいしたら、地主が現代の服装でバイクに乗って現れ、その息子はヘッドホンで音楽を聴き、ケータイまで持っているではないの!

なんと、この村は人里離れたところにあるらしく、外界とはつながりを持たず、小作人制度はとうの昔に廃止されているにもかかわらず、地主は村人をだまして労働を搾取しているのよ。

村人たちは教育も受けず、毎日タバコ畑で働くことしか知らない無知で純朴な集団なんだけど、その村人からも、いつもぼーっとしているとか言われている青年が主人公のラザロだ。  ラザロはいつも、微笑んで他人の仕事まで手伝い、自分のものを人に分けてあげたり、困っている人をみれば手を貸さずにいられない。 彼が素直なのをいいことに、村人はいつもラザロをいいように使って、感謝もしないし、小ばかにしたりする。

ラザロはキャラとしてはトルストイの「イワンのバカ」のイワンに似ているけど、イワンは善行が運を呼んでどんどん出世するけれど、ラザロはただ搾取されまくるだけ。 それでも絶対に人を疑うなんてことは学ばないの。  悪人なんてラザロの世界には存在しないのよ。 だから、幸福なラザロなの。

ラザロは聖人? 宇宙人? もしくはただのバカ? こんな人が身近にいたら、自分ならどうする? 

搾取する側は当然のように弱者を搾取し、搾取される側も当然のように搾取されている。 歴史的にみれば、革命が起こるはずなんだけど、何の疑問も持たない人間もいる。 それが幸福と言っていいのだろうか。 ラザロの人間離れした善人さは尊ぶ域を超えて、すごく不安にさせる。 

私にとって良い映画とは心がぐちゃぐちゃに乱される映画。 これはそういう作品だ。

今年のカンヌ映画祭で脚本賞を取ったから、多分日本でも公開されると思うよ。

ラジオの歌 ③ Starman, On My Radio, Rock & Roll

3.Starman / David Bowie (1972)

夜中に一人でラジオを聴いていると、不思議な音が入ってきて、それがスターマンから子供たちへのメッセージだったっていう歌です。  

今ではボウイーがスターマンになっちゃいました。 しみじみしちゃいますね~。 

スターマンからのメッセージは

Let the children lose it
Let the children use it
Let all the children boogie

なんだけど、これがいろんな人がそれぞれ違った和訳をしてる。 文がすごくシンプルが故に訳しづらい。"It"が何を指しているかわかんない。直訳だと、「それを無くそう、それを使おう」になるけど、論理的に考えて、無くしたら使えないよな。 

lose it” は慣用句でキレるとか我を無くすみたいな意味があるんだよね。「子供たちにいったん理性を失くさせて、それを体験させて、そしてブギを踊りましょうよ」って感じかな。 この頃、ボウイーも息子ができたせいか、新しい世代に向けて呼びかけるような詩が多かったような気がする。 こんな曲がラジオから聞こえてきたら、感化される若者はきっと多かったと思うわ。

このビデオの"Pick on you ♪"って歌うところで、ボウイーがカメラ目線で、指をさすところがたまりません💛

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2. On My Radio / The Selecter (1978)

大好きな2トーン・レーベルのスカです! スペシャルズの次に好きだったセレクター。 ポーリーンが元気で可愛くってね。

 

せっかくラジオを彼に買ってあげたのに、それにあわせて踊ってばかり。 そして結局は捨てられて、残されたラジオには馴染みの番組が流れてるだけ…。 

 

ラジオから流れてくる曲にのって、踊り狂ったことはないし、そんな人も見たことはないけれど、ジャマイカのキングストンや、イギリスのジャマイカ移民居住地区の路上でスカダンスをするルードボーイを想像して楽しくなる。

本当はフラれて悲しい歌なんだけどね…。

私はカーステから流れてくる曲で上半身ダンスはよくしてるかな。 主に首と肩の動きが中心のダンスです。

 

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1. Rock and Roll / the Velvet Underground (1973)

この曲を一位に翳したいがために、このリストを作りました!

 

ジェニーが言うには、5歳の時
なんにも面白いことが無かったんだって
ラジオを点けても
面白いものはなんにも流れてこないんだって
全くなんにもね

それである晴れた日のこと、ニューヨークのラジオ局を聴いてみた
そこから流れてる音を聴いて、耳を疑った
その飛び切りステキな音にのって、からだが動き出した
わかるだろ、その子は、ロックンロールに救われたんだよ

すべて持っていかれたって
ただ、おもてに出て
ラジオから流れるロックンロールで踊ればいいんだ
それで充分 そうだろ
それでいいんだ

ジェニーが言うには、5歳ぐらいの時
親は自分にとっては死ぬほど退屈な存在で
二台のテレビと二台のキャデラック
わかるだろ、そんなんで楽しめるわけがない

それである晴れた日のこと、ニューヨークのラジオ局を聴いてみた
そこから流れてる音を聴いて、耳を疑った
それから、その素敵な音にのって、踊りだした
わかるだろ、その子は、ロックンロールに救われたんだよ
そうさ、ロックンロールさ

すべて持っていかれたって
ラジオから流れるロックンロールで踊ればいいんだ
そうだろ、それで充分
それでいいんだ
あ、あの子が来たぜ

すべて持っていかれたって
ラジオから流れるロックンロールで踊ればいいんだ

それでいいんだ
それで良かったんだ
聞いてくれよ
それで良かったんだ
そうだろ、信じてくれよ
それてよかったんだ
それでいいんだ、それでいいんだ
もう大丈夫
もう大丈夫
もう大丈夫
Oh baby, oh baby
oh baby, yeah-yeah-yeah-yeah
もう大丈夫だよ、心配ないよ
ほんとにもう大丈夫さ

ラジオから流れてきたロックンロールが少女を救ったんです。 これって私のこと?っていったら少女じゃねーだろ、このババぁふざけるな!ですけど私は音楽で救われてます。 音楽の即効性はハンパじゃない。 私は根は楽天家だと思うけど、もしも音楽を聴いても何も気持ちが奮起しなくなったら、 って考えるだけで怖い。 音楽に代わるものなんてあるかしら。

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ということで、ラジオは人生を変えたり、人を救ったり、慰めたり、踊らせたりするのです。 あ、していたのです(過去形)。  

ラジオのうた ② Burn it Down, Good Guys and Bad Guys, Radio Radio

ラジオのうた、続きます。 

6.Burn It Down / Dexys Midnight Runners (1980)

冒頭の1分間はラジオをチューニングしている音です。 はじめはディープ・パープルが聞こえてきて、それからセックス・ピストルズ、そしてスペシャルズで、そこで「あぁ、もういいかげんにしてくれ」ってケビン・ローランドが嘆いてから歌が始まる。

アナログラジオのチューニングのウィーン、ブィーンというノイズが懐かしすぎる。 中学にあがって買ってもらったラジカセで、音楽聞いて、*エアチェックしてた。 (*注:エアチェック-ラジオの曲をカセットテープに録音すること)。

この曲は歌詞にラジオは入ってないよ。 ラジオのチューニングが懐かしかっただけ。

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.Good Guys And Bad Guys / Camper Van Beethoven (1986)

いきなり、キャンパー・ヴァン・ベートーベンです。 このアメリカの80年代のカレッジバンドを知ってる人いるのかなぁ...。 アメリカでは「スキンヘッドをボウリングに連れて行こう!」って曲だけちょこっと有名です。 

良い奴や悪い奴や、 
ヤクザも泥棒もいれば
医者や弁護士もいる

そしてボクやキミのような人もいる

だからラジオを聴くときはハイになろう
リラックスしてうたを歌おう
キミの車を芝生に乗り上げて
キミのギターを弾かせてよ

このうたの二番はロシア人に贈る
でもロシアってめちゃくちゃ遠いよね
ロシアまで聞えないよね
まぁ、英語もわからないだろうしね

てことで、アメリカに生まれたことに感謝しようよ
リラックスして自分の好きなことしてさ
だってアメリカに生まれなかったら
たぶん他のところに生まれてただろうからさ

だからラジオを聴くときはハイになろう
リラックスしてうたを歌おう
キミの車を芝生に乗り上げて
キミのギターを弾かせてよ

(Syco 訳)

この葉っぱ吸って書いた感が拭えないアホみたいな歌詞が、メロディアスなフィドルの音とぴったり合って、名曲となっている(私の中で)。

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4.Radio Radio / Elvis Costello (1978)

コステロのメロディはほんとにいいね。 聞け、聞け、聞け、聞け、の合いの手が入り、聞く、聞く、聞く、聞く、と返したくなるような、元気な歌です。

夜中に光るラジオのダイヤルを回して
ラジオが言うことは何でも聞いていた
深夜番組がかけるレコードに
僕は涙を流したものだった
受信機が古くなってスイッチが壊れた時
本気でどこかにしまおうと思った
ラジオから聞こえてきた言葉が信じられなかった
僕らはもう制御しきれないって本気で思っているんだ

ラジオは音で救済する
ラジオは国民を浄化する
理性の声を聴きけという
でも選択権はない なぜならそれは反逆罪だから
だから、言われたことをやるといいよ
ラジオを聞いたほうがいいよ

この曲は1978年において、ラジオが検閲によってコントロールされていることに、若きエルビス・コステロ青年はいたく憤慨し、抗議すべく叫んだ歌みたい。 それだけラジオが影響力を持っていたんだね。 78年で昔は良かったって歌っている。 そんなら、今はどうよ。 

今はメディアは多様化しているから、聴きたいもの、見たいものは何でも見れるし、なんでも発信できる。 でも、フィルターがない分、変なもの発信すると、炎上しちゃうから怖いね。 

アメリカの「サタデーナイトライブ」という生放送の人気長寿番組があります。 舞台でコントをするお笑い番組で、毎週歌のゲストを呼ぶ。 それにコステロが出演したとき、レディオ・レディオは歌うなと言われたのに、いきなり、途中からレディオ・レディオを歌いだして、それ以降エルビスは12年間この番組に出演禁止されたらしい。 その様子のビデオです。↓↓

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コステロ青年、青い、青すぎる!! ついでに衣装も青い。

 

ラジオのうた ① Do You Remember Rock'n'roll Radio, Oh yeah, On Your Radio, Hitsville UK,

歌詞の中にラジオが入っている曲ってたくさんある。 ミュージシャンはみんなラジオを聴いて育ったんだなって思う。 あの時、ラジオからあの曲が流れてきた、みたいな思い出をうたう曲が多い。 その中で私の好きな10曲を、またベストテン形式で。

 

10. Do You Remember Rock'n'roll Radio  / Ramones  (1980)

ロックンロールラジオを憶えているかい?
あのめちゃくちゃ楽しかったころを憶えているかい?
エドサリバンショーとかシンディグ!とかの歌番組、
マレー・ザ・Kとかアラン・リードとかエネルギッシュなDJ達
ベッドで毛布をかぶって聴いていたあの頃
どうにかしなくちゃ、はやくどうにかしなくちゃ
ロックンロールが過去の遺物となってしまう前にさ

ラモーンズってパンクバンドって言われてるけど、ほんとにそうかな。  めっちゃ懐古主義じゃん。 私だってエドサリバンショーとかわかんない。 そんなに楽しかったのかなぁ…60年代初期のロックンロールって。 でもこの曲からどんだけ良かったのかは伝わってくるね。

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9. Oh Yeah (on the Radio) / Roxty Music (1980)

 彼女と一緒にドライブしてきたときにラジオから聞こえてきた 「オー・イエーィ」という曲を、二人の歌にしようねって決めた、甘い夏の日...。 彼女と別れた今でもこの曲が流れると涙が出る…。 

というようなベタな歌詞で、あのアートロックしてた70年代から、あらま、ムード歌謡に変わったの? て思ったけど、哀愁漂わせたフェリーさんが今にも泣きだしそうな感じで歌っているので、愛らしくって好きだわ、この曲。 

ラジオから流れてきた「オー・イエーィ」って誰のどんな曲なんでしょう?  

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8.On Your Radio / Joe Jackson (1979)

いじめっ子、元カノ、クラスの仲悪かった奴ら
昔の上司ら、くそ意地悪かった先生、
ざまあみろ、俺の今を見ろ、俺とコンタクト取ろうってったって無理だぜ
お前らできるのは俺の歌をラジオから聴くだけだ
俺の歌をラジオから聞くだろう
俺はスター、お前ら凡人、さまあみろ

て感じの、劣等感の塊、ジョー・ジャクソンさん復讐の歌です。  ジョー・ジャクソンの初期はなんかみみっちいことで怒っている歌が多くて、ダメっぽくて好きだ。 あ、洗練された後期のジャクソンも好きよん。

屈折した奴はカッコいい↓↓

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7.Hitsville UK / The Clash (1980)

ミック・ジョーンズの彼女エレン・フォーリーがボーカルを取っていることから、堅気なクラッシュファンからは冷たくあしらわれりするこの曲だけど、私は大好き。 だって、イギリスに現れたインディ・レーベルのことをうたった歌だもの。 

When lightening hits small wonder
It's fast rough factory trade

この部分に、インディ・レーベルの名前が隠されているよ。 キュアのスモールワンダーレコード、ニュー・オーダーのファクトリー・レコード、そしてラフトレード! ヒッツヴィルUKはヒッツヴィルUSAに対抗して付けたと思う。 ヒッツヴィルUSAはモータウンレーベルの別称です。モータウンだってはじめはデトロイトの小さなインディ・レーベルから始まったんだよね。

 

涙を流したり、恐れを克服しながら
この地で奮闘し
盗んだギターか中古ギターで
録音したデモテープ
たった1000枚売れるのも期待せず
イギリスにもヒッツヴィルがあるような気分で
その少年は一人ぼっちだったと思う
ヒッツヴィルがイギリスにやって来るまで

真の才能は必ず、時が来れば発揮できると言う
雷が神童に落ちる時のように
製作側による直接販売で
無駄な出費やランチでの交渉や
ヒットチャート対策を省き
バンドはリングに入り、2分59秒でノックダウンさせた

口先ばかりで調子の良い汚い契約抜きの、イギリスのヒッツヴィル
揺り動かそう、僕らが経営するイギリスのヒッツヴィル
変人や奇人やマッチョさえも、
木の葉のようにひらひら舞い落ちる
一週間つまらない音ばかり流してたラジオに
デカイ穴を開ける
自分の部屋にマイクがドカーンと鳴るイギリスのヒッツヴィル
消費者サンプルもAORも抜きのイギリスのヒッツヴィル
もう子供たちは一人ぼっちじゃない
ヒッツヴィルがイギリスに来た

<Syco訳>

ラジオって自分の部屋で一人で聞いていることが多いから、そこに外界からの声がやってくるってことで、なんか一人じゃないって気分になるんだよね。 それにネットなんかと違って、自分ではコントロール出来ないから、偶然入ってくる音に驚きや感動が大きいのかもしれないわ。

 

youtu.be

 今日はここまで。 最初の4曲は1979,80年に固まっちゃったのは偶然かな。 まぁ、ラジオのうたがアナログ世代になるのは当然よね。

私の年間ベストアルバム 1981年 Clear Cut グダグダでも大丈夫 <B面>

このアルバムを聴いた後、私の購入するレコードの8割方がインディレーベルに激変する。 イギリスにはヒットチャートと並んで、インディチャートが別にあるよね。 それはインディバンドとメジャーバンドを同じ土俵で戦わせるのは全く意味がないからだよね。 それぞれのリスナーは重なることがほとんどないもの。 私もインディチャートしかチェックしなくなった。

さて、そのエポックメイキング的レコード 「クリアカット」のB面です。

 

 01. Delta 5 / You

これもギターがカッコええぇぇぇ!

浮気してる奴は お前だ、お前だ、お前だ、
私をパン屋の裏に置き去りにした奴は お前だ、お前だ、お前だ、
先週の火曜日電話するのを忘れた奴は お前だ、お前だ、お前だ、
御馳走してくれるって言ってWimpyに連れて行ったのは お前だ、お前だ、お前だ、
日曜日しかセックスしてくれない奴は お前だ、お前だ、お前だ、

お前だ、お前だ、お前だ、お前だ、お前はクズ野郎だ、ってガンガン女の子が責めているうたです。

(Wimpy とはイギリスにあるマクドナルドみたいなハンバーガーチェーンです。)

このバンドもアルバム一枚で終わってしまった短命なバンド。 とてもファンキーで、もっと行けると思ったんですが…。

たった今、youtubeを彷徨っていて発見した! ウソでしょ~っ、少年ナイフがこの曲を翌年1982年にカバーしてる! 「サボテン」というタイトルで。 え~っ、これって有名な事実なの? 私が知らなかっただけなの~? 「君は青いサボテン ユー、ユー、ユー、私を守って、ユー、ユー、ユー」…って何よ? なんで、デルタ5のフェミニストな歌詞を、アニソンみたいに変えちゃうのかなぁ~。

 

02.This Heat / Healty And Efficiency

太陽の光をいっぱい浴びて、健康になろうって歌だと思います(テキトー)。 この曲はシングルらしく、ポップな出来で大好きだけど、こんなに楽しいのはこれだけで、スタジオアルバムはイーノの環境音楽みたいな、実験的ノイズアルバムとなっているので、私はムリ。 

1981年なのに、なぜかトム・ヨークのバックコーラスが聴こえるのは空耳でしょうか。

 

03.Esseintal Logic / Music Is A better Noise

Clear Cutは女性ボーカルのバンドをたくさん入れてたなって思うけど、スタイルがそろってみーんな同じ傾向。歌唱力よわっ。音域せまっ。はっきり言って下手っ。 でも、私は日常の延長みたいに馴染んでいた。 ほわほわした空気のように心地よかった。 

音楽ってちょっと雑音が進化しただけのものでしょ、って感じのタイトルです。

このバンドもスタジオアルバム一枚で解散。 無念。

 

04.Scritti Politti / Skank Bologna

ベースのリズムが好きだったわ。 あの頃は気づかなかったけど、これはレゲエのリズムだよね。ブン チャチャチャチャチャチャ ブン チャチャチャ

スクリッティ・ポリッティはClear Cutに集められた12のバンドの中で一番出世しましたね。 この曲にはヒット性など微塵も感じられませんが、80年代半ばにはデュラン・デュランやカルチャークラブなんかと一緒に、彼らのシンセポップがMTVにヘビロテされてましたね。 ヒット曲「ウッドビーズ」がUSAのダンスチャートで4位まであがりました。 

いや、私は彼らの成功を喜んであげましたよ。 出がけは左翼のインテリでマルクスやジャックデリダの哲学なんかを歌詞に取り入れてわけのわからんこと歌っていたくせに。 ラフトレードのコンピ版に入れてもらってたくせに...、なんて冷ややかに嘲笑したりはしませんよ、 ええ、決してしませんとも...。決して...。

 

05. Robert Wyatt / At Last I Am Free 

最後は車椅子のおっさんが歌う、

「最後にやっと自由になれた」という暗~い曲。

当時はこの曲だけは好きになれなかった。 だって、人生の最期をうたっているんだもの。 でも今ならしみじみ聴けるわね~。

私のお葬式に流してくれてもいいわ。

 

やっと自由になれた
目の前がほどんど見えない
目の前がほとんど見えない
やっと自由になれた
目の前がほとんど見えない
目の前がほとんど見えない
寂しい 僕の言うことをどうか聞いて
こんな状態で生き続けるのはもう無理
君に分かってもらおうと、頑張って、頑張ってやってきた
これが愛だって 全て偽りだろ、友よ、こんなわけないじゃないか
やっと自由になれた
目の前がほどんど見えない
目の前がほとんど見えない
やっと自由になれた
目の前がほとんど見えない
<Syco 訳>
 
レコードは日本の実家なので、うちにあるのは彼らの再発されたCDだけ↓↓

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私の年間ベストアルバム 1981年 Clear Cut グダグダでも大丈夫! (A面)

ラフトレードというインディーレーベルのアーチストのオムニバス盤です。 このレコードは確実に私のポップミュージックに対する概念を変えたレコード!  何で知ったかは覚えてないけど、たぶん当時の私の一番の情報源、渋谷陽一のサウンドストリート辺りだろうと思う。 それまでインディレーベルという言葉は知らなかった。 当時聴いていたエルビス・コステロとかイアン・デュリーとか所属していたスティッフレーベルも、インディだったけど、ポップだったし完成度高かったし、あえてインディとか意識しなかった。

しかし、このラフトレードというレーベル、まるでアマチュアのデモテープを集めて、一枚レコードを作りましたって感じ。 なのに、なのに、なんでだろう、一曲一曲が魂に響くのよ。荒削りのパンクとも違うの。こんな音今まで聴いたことがなかった。こんなんアリなの? こんなグダグダでもいいの? というのと、なーんだ、好き勝手やっていいんだっていう安堵感との入り混じり。  新鮮を通り越してほぼショックでした。 

ネットを検索すると、このアルバムに衝撃を受けたという、私と同年代の日本人が結構いるのがわかる。 ジャパンレコードさん、これを日本で発売したことは凄い功績ですよ。 私を含めたくさんの青少年を、友達いないサブカル好きクソ野郎の道を歩ませることになったんですから。

 

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このアルバムは一曲一曲すべて書きたい。 全部名曲よ。

 

01.Josef K / kind of funny

1,2,3,4 で静かにこのアルバムは始まるのよ。

♪なんかおかしい (ン ポンポン)

♪なんかおかしい (ン ポンポンポーン)

このポンポンいう、電子音がめっちゃ心地いいんだ...。

 

この曲については前のブログで語ってました。↓↓

songoftheday.blog123.fc2.com

songoftheday.blog123.fc2.com

 

02. The Fall / City Hobboblins

2曲目はマーク・E・スミスのホブゴブリン。

泣くごはいねが~、ホブゴブリンが来るぞ~、ってうた。

 

ザ・フォールのマーク・E・スミスを追悼した前のエントリーがあります。 

↓↓

sycob.hatenablog.com

 

03. Orange Juice / Simply Thrilled Honey

何言ってるか全くわかりませんでしたが、透き通る感じのボーカルがいい。 

切れ味のあるギターも。 

♪単純にスリルを味わいたいんだよ、ハニー♬ ということだそうです。 ボーカルのエドウィン・コリンズはソロになってアメリカでもそこそこ成功してので、わからんものですね~。

 

04. The Gist / This Is Love

これもまた、ギターがいい。 なんでポストパンクバンドって、みんなギターがカッコいいんでしょう。  ヤング・マーブル・ジャイアンツのメンバーがサイドでやっていたバンドらしいですが、ヤンマ(勝手にこう呼ぶ)よりずっといいじゃん、って思います。

 

05. Girls At Our Best / Politics

♪民主党が一晩中パーティしているってイイネ!
ある宗派が大好きな歌に敬礼してるってイイネ!
世界中を回って笑顔を振りまいているってイイネ!
小さい女の子に笑顔でキスしているのもイイネ!♬

(何のことを歌っているかと言うと、政治家の選挙運動です。もちろん、バンドは本気でイイネ!なんて思ってないと思います...)

この曲がこのアルバムの中でいっちばん好きでしたよ~💛 元気がよくってめちゃくちゃポップなんだけど、ぜ~ったいメインストリームにはなれそうにないヘナチョコ感がなんかよくわかんないカオス状態です。

このあと、スタジオアルバムも一枚で終わり、ますます、なんかよくわかんないバンドでになってしまった。

 

06. The Red Crayola / Born In Flames

唯一アメリカのバンドの曲。 でもぜんぜんアメリカじゃないよね。 ていうか、ボーカルはイギリスのバンド、エッセンシャル・ロジックのローラ・ロジックだよ。 レッド・クレイヨラはレインコーツのメンバーも協力したりしているし、メイヨ・トンプソンというアバンギャルドはミュージシャンが中心のオープンなユニットみたいな感じ。

♬私たちは炎の中から生まれてきたのよ♪...って火の鳥かっ。

この部分しか歌詞は聞き取れませんが、ピアノ伴奏とローラ・ロジックの高音の叫びで、はい、そうです、としか返せないような、名曲です。 

 

07. The Raincoats / In Love

なんにもできない
なんにも見えない
今日一日なんにもたべてない
恋をするのは心が痛くって
耐えきれない

気持ちいい
気分悪い
うれしい
悲しい
あぁ、ほんとに幸せで、悲しくなる
恋をするのは心が痛くって
耐えきれない 

(Syco訳)

心が擦り切れそうな曲です。

このあと、レインコーツは全員女子バンドの中で一番好きなバンドとなりました。

ふ~、疲れた。今日はここまで。 B面はまた後日にしよっと。

 
 

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