アメリカのヒットチャートは小3の国語レベル!? <続き>

語彙や文法や表現が低学年レベルでも、胸が打たれる歌詞もある。

たとえば、1971年のジョン・レノンのイマジン。

Imagine there's no heaven
It's easy if you try
No hell below us
Above us only sky
Imagine all the people
Living for today (ah ah ah)

Imagine there's no countries
It isn't hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion, too
Imagine all the people
Living life in peace

想像してごらん、
天国なんて無いことを

やってみると簡単だよ
僕らの下に地獄もない 上にあるのは空だけ
今日を生きている全ての人を
想像してみてごらん


想像してごらん
国境なんて無いことを
そんなに難しくないと思うよ
人を殺したり自分が死ぬ価値があるものなんて
何もない

それに宗教もないことを
今日を生きている全ての人
を想像してみてごらん

 単語は小学校低学年レベルだし、文法も至ってシンプル。 でも小学1、2年生がこの詩の意味を理解できるとは思わない。

 

またヒットチャートに戻ろう。

2015年のアメリカのNo1ソングは…、おぉっ、私の大好きな曲、Mark Ronson と Bruno Marsの”Uptown Funk" だわ。 

 

This hit, that ice cold この曲はアイスのようにクールだぜィ
Michelle Pfeiffer, that white gold ミッシェル・ファイファーはプラチナだぜィ
This one for them hood girls これを不良少女も、優等生も聴いてくれ
Them good girls straight masterpieces 名曲に間違いないから
Stylin', wilin', livin' it up in the city 街の中をスタイリッシュに意気揚々と
Got Chucks on with Saint Laurent イブサンローランにチャックを履いて
Got kiss myself, I'm so pretty 自分にキスすれば、俺はカッコイイ
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い
Called a police and a fireman 警察と消防士を呼んで来い
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い (アチチチ)
Make a dragon wanna retire man 火を噴くドラゴンも俺にはかなわん
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い (アチチチ)
Say my name you know who I am 俺の名前は知っているだろ
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い (アチチチ)
Am I bad 'bout that money, break it down 金のことはよく分からん 教えてくれ
Girls hit your hallelujah (whoo) 女の子たち、歌おう ハレルヤ (フ~)
Girls hit your hallelujah (whoo) 女の子たち、歌おう ハレルヤ (フ~)
Girls hit your hallelujah (whoo) 女の子たち、歌おう ハレルヤ (フ~)
'Cause uptown funk gon' give it to you だって アップタウンファンクがくれるから
'Cause uptown funk gon' give it to you だって アップタウンファンクがくれるから
'Cause uptown funk gon' give it to you だって アップタウンファンクがくれるから
Saturday night and we in the spot 土曜日にこの場所で
Don't believe me just watch (come on) 俺を信じるな、ただ見てればいい カモン

要するに ♪俺って熱い、イケてる、スゴイ♪♪ という単純な歌詞なんだけど、国語のレベルとか文法とか口にしたら、ヤボなこと言うな、って怒られそう。 あまりにもノリが良くって、こういう曲は言葉の意味よりも、言葉のリズムの方が重要になってくるのよ。 前にも言ったけど、自分が踊り出してしまう曲は全て私にとって名曲なの。 でもこの曲で踊り出さない人っているの? 

 

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ということで、歌詞がアホでも、勢いとリズムがその上を行けば名曲となる。 うーん、我ながら勝手な判断だな。 だってこの曲大好きなんだもの💛💛

 

この年のNo.2は...、また登場です! 高校のプロムのキング、エド・シーランさん。 ”Thinking Out Loud "

When your legs don't work like they used to before 君が思うように足が動かなくなって
And I can't sweep you off of your feet君を夢中にさせられなくなっても
Will your mouth still remember the taste of my love君の唇は僕を覚えていてくれるかな
Will your eyes still smile from your cheeks 君は満面の笑顔を見せてくれるかな

And darling I will be loving you 'til we're 70 ダーリン、僕は70になるまで愛するのをやめないよ
And baby my heart could still fall as hard at 23 ベイビー、僕の気持ちは23の時と変わらないと思うよ
And I'm thinking 'bout how people fall in love in mysterious ways どうして人は不思議な恋の落ち方をするのだろう
Maybe just the touch of a hand たぶん手を触れたときとか
Oh me I fall in love with you every single day あぁ、僕は君に毎日恋に落ちている
And I just wanna tell you I am それをただ君に伝えたいんだ

So honey nowだからハニー
Take me into your loving arms 僕を君の愛しい腕で抱いて
Kiss me under the light of a thousand stars 満天の星の下でキスをして
Place your head on my beating heart君の耳を僕の鼓動する胸に当ててみて
I'm thinking out loud 僕の胸の内を言葉にするよ
Maybe we found love right where we are今ここで僕らは愛を見つけたんじゃないかな

 

「抱いて」とか、「キスして」とか、「君を永遠に愛する」とかをリピートするだけで、ヒット曲は出来ちゃうのね。 最後の決め文句が、「僕らはここで愛を見つけた」 って、こんな意味がない薄っぺらなフレーズ持ってきて大丈夫なの? おまけに、こっぱずかしくなるほど、ダサくない?  

メロディーだって、どうってことないわ~。 まぁ、シーランさんはいい声してるわよ。 でもボーカルスタイルにこれと言って特徴もないし、ルックスも英王室(元)のハリー王子の弟みたいなジンジャーくんで、ジャスティン・ビーバーやワン・ダイレクションのような十代の女子をキャーキャー言わせるアイドル性があるとも思えないし…。 

私は良さが全く分からないんだけど、シーランさんは次から次へとヒットを出しているので、何か魅力があるんだよね、きっと。 語彙の少なさ? 臭いセリフを真顔で言えるところ? 朴訥さ? あーっ、知りたい。 

アメリカのヒットチャートは小3の国語レベル!?

洋楽好きだけど、アメリカのヒットチャートに上がるような曲は殆ど聴かない。 耳には入ってくるけれど、印象に残らない。 その要因のひとつとして歌詞が心に響いてくる曲がないんだよね。 

どこかの団体が調べたところ、今のアメリカでナンバーワンのヒットとなる曲の平均は小学3年生の単語のレベルだということが明らかになったという。 この調査は2015年にされていて、さらにどんどん低下する傾向にあるらしい。

小3レベルじゃ、心に響くわけないわな。

でも本当に小3レベルなのか、ちょっと調べてみる。

まずは2019年のビルボードによるNo1のヒット曲はLil Nas X の ”Old Town Road” 黒人が歌っているから、カントリーとは言えん!と、カントリーのヒットチャートに入れてもらえなくて話題になった曲です。

Yeah, I'm gonna take my horse to the old town road 古い街の道を馬に乗っていく
I'm gonna ride 'til I can't no more疲れて果てるまで乗ろう
I'm gonna take my horse to the old town road疲れる果てるまでこの古い街の道を乗ろう
I'm gonna ride 'til I can't no more (Kio, Kio) 疲れ果てるまで乗ろう

I got the horses in the back 後ろに馬を繋いで
Horse tack is attached 馬具をつけて
Hat is matte black 帽子はつや消しの黒で
Got the boots that's black to match ブーツもそろいの黒で
Ridin' on a horse, ha 馬に乗る
You can whip your Porsche ポルシェに鞭を打つこともできる
I been in the valley 谷間を通って
You ain't been up off that porch, now 縁側になんか座っていられない

Can't nobody tell me nothin' 誰も俺に指図できない”
You can't tell me nothin' あんたも俺に指図できない
Can't nobody tell me nothin' 誰も俺に指図できない
You can't tell me nothin' あんたも俺に指図できない

うわっ、ほんとだ、これはひどいよ、 小3以下だよ。 この中で、小1が知らない単語があるとしたら ”matte" (つや消し)ぐらいかしら。 ペンキでも塗ってない限り、普段は使わない言葉ね。  古い街の通りを馬にのっで「俺は自由だ!」と言っているうたですね~。  曲はものすごくキャッチーで、一度聴いたら口ずさんでしまいますね。 まぁ、そこがヒットの要因なんでしょうけど...。

それでは、2018年のナンバーワンヒットは? Drakeの ”God's Plan”。 聴いたことないな~。 どんな曲なんだろ?

Yeah they wishin' and wishin' and wishin' and wishin' 俺は強いられる、強いられる、強いられる
They wishin' on me, yuh 俺は強いられるんだ そうさ
I been movin' calm, don't start no trouble with me 冷静にやってきたつもりだ 俺にトラブルを起こさせないでくれ
Tryna keep it peaceful is a struggle for me 平和を保とうとあがいているんだ
Don't pull up at 6 AM to cuddle with me 6時に俺を起こして、体を寄せてこないでくれ
You know how I like it when you lovin' on me お前の愛がうれしいってこと、知ってるだろ
I don't wanna die for them to miss me俺があいつらのせいで死んだあと、お前を悲しませたくない
Yes I see the things that they wishin' on me わかっているよ、奴らが俺に強いることは
Hope I got some brothers that outlive me 俺の分も生きてくれるブラザーがどこかに居ることを願うよ
They gon' tell the story, shit was different with me彼らが語る人生は俺のとは違うことを願うよ
これは "Old Town Road" の歌詞よりは中身のある。 難しい語彙はないけれど、 深読み出来る歌詞だ。  私は、正当防衛だったのに、殺人犯とされ、死刑になる哀れな黒人の叫びに聴こえる。 でも小学校の低学年が知らない単語は”struggle"と"outliveぐらいかなぁ。 
しかし、この年の二番目にヒットした曲を見てみよう。 Ed Sheeran の”Perfect"だ。
 
I found a love for me 僕は愛を見つけた
Darling just dive right in ダーリン、僕に素直に飛び込んで来て
And follow my lead 僕についてきて
Well I found a girl beautiful and sweet  僕は美しくて優しい女の子を見つけた
I never knew you were the someone waiting for me君が僕を待っていた誰かとだとは知らなかった
'Cause we were just kids when we fell in loveだって恋に落ちた時は僕らはただの子供だったから
Not knowing what it wasそれがまだ何か知らなかった
I will not give you up this time でも今は諦めはしない
But darling, just kiss me slow, your heart is all I own でもダーリン、ゆっくりとキスをして 君の心は僕の物
And in your eyes you're holding mine そして君の瞳は僕を抱いている
Baby, I'm dancing in the dark with you between my arms ベイビー、君は僕の腕の中で踊っている
Barefoot on the grass, listening to our favorite song 草の上に裸足で、お気に入りの曲を聴きながら
When you said you looked a mess, I whispered underneath my breath 君が自分はひどいかっこうでしょう、って言った時、僕は君に囁いた
But you heard it, darling, you look perfect tonight でも聞こえたはず、君はパーフェクトだ
あー、スローダンスにかかる曲にありがちな、陳腐な決まり文句が並ぶ曲の典型だね~。 たぶん、高校のプロムとかで流行る曲なんだろね。  恋愛の歌だけど、語彙レベルは小1だし、 比喩やメタファーも使われてない。 ♪お気に入りの曲を聴きながら、僕の腕の中で、君は裸足で踊る~♪♪ とかもう過去一億回は使われたセリフをリサイクルしても、ヒットするんだから、大衆ってちょろいね~。
 
さてさて、2017年のアメリカのNo1は...? またもやEd Sheeran! "Shape of You"
 
The club isn't the best place to find a lover クラブは恋人を探すにはベストとは言えない
So the bar is where I go だから、バーに僕は行く
Me and my friends at the table doing shots 僕と仲間とテーブルでショットを飲む
Drinking fast and then we talk slow どんどん飲んでしゃべりがゆっくりになる
Come over and start up a conversation with just me こっちに来ないか、僕と二人きりで話そう
And trust me I'll give it a chance now 信じてほしい 僕はチャンスをかけているんだから
Take my hand, stop, put Van the Man on the jukebox 僕の手を取って、ジュークボックスに「バン・ザ・マン」を流してよ
And then we start to dance, and now I'm singing likeそして、僕らは踊りだす 僕は歌う
Girl, you know I want your love 君の愛が欲しいことがわかるだろ
Your love was handmade for somebody like me 君の愛は僕のような男のために手作りされたんだ
Come on now, follow my lead ここに来て、僕にまかせて
I may be crazy, don't mind me 僕はクレイジーかもしれないけど、気にしないで
Say, boy, let's not talk too much あなたは話し過ぎね、って言ってよ
Grab on my waist and put that body on me 僕の腰に手を回して、からだを寄せてよ
Come on now, follow my lead ここに来て、僕に任せて
Come, come on now, follow my lead カモン、カモン、僕に身をゆだねて
前の"perfect"と全く同じような内容だね。 ”follow my lead”のフレーズまた使ってるし。 この曲も聴いたことなかったけど、今聴いてみたら、声とメロディは好きかも。 でもこんな歌詞じゃぁ、ムリです。 ちなみに3音節以上ある単語は”conversation"(4音節)だけです。 あとはすべて2音節以下の単語。 もしかしてこれがヒットさせる秘訣かも。 長い単語は使わないこと。
 
面白いから、もっと見てみよう! 2016年のNo1はジャスティン・ビーバーの”Love Yourself"だ。 

For all the times that you rain on my parade いつも僕のパレードに君は雨を降らせて
And all the clubs you get in using my name僕の名前を使って全部のクラブに出入りし
You think you broke my heart, oh girl for goodness sake君は僕を傷つけたと思っているけど、やれやれ
You think I'm crying, on my own well I ain't 僕が一人で泣いていると思っているけど、それは全く違うよ

And I didn't wanna write a song 'cause I didn't want anyone thinking I still care それに僕は曲を書きたくなかった。だって、僕が気に掛けているって誰にも思われたくなかったから
I don't but, you still hit my phone up 僕は君のことなんてどうでもいいのに君はまだ電話を掛けてくる
And baby I be movin' on and I think you should be somethin' ベイビー、僕はもう次に進みたいんだ 君もなにかするべきだよ
I don't wanna hold back, maybe you should know that ぼくは留まっていたくない それを君も分かんなきゃ
My mama don't like you and she likes everyone 僕のママも君が好きじゃないよ、万人を好きになるママがさ
And I never like to admit that I was wrongそれに僕が悪いなんて絶対に認めたくないね
And I've been so caught up in my job, didn't see what's going onそれにとっても仕事が忙しくて、何が起きているかよくわかんなかったんだ
And now I know, I'm better sleeping on my own でも今はわかるよ ひとりの方がよく眠れる

'Cause if you like the way you look that much そんなに自分の容姿が好きなら
Oh baby you should go and love yourself Oh ベイビー、どこかに行って自己愛に浸ってればいいさ
And if you think that I'm still holdin' on to somethin'そして僕がまだ君のことを気に留めてると思うなら
You should go and love yourselfどっかに行って自分を愛せよ

こんなにイジワルな歌詞でもアレンジが良くて、ジャスティン・ビーバー様ならば、ヒットするのね。 "go and love yourself"って、「とっとと俺の前から消えて自慰でもしてろ」っていう意味にも取れる。 "go and f**k yourself" ってことね。 でもジャスティン君を好きな小学生はそんな想像はしないわよね。 

「嫌いな人はいない僕のママだって、君だけは嫌いだよ」ってのもヒドイ! 語彙や文法は低学年レベルだけど、この冷たさはちょっと子供向けじゃないわね。 私はこの歌詞はウケました。 

 

この5曲の中で一番アホみたいな歌詞はやっぱり”Old Town Road”でしょう。 

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 このシリーズ、つづく…かも。

読書メモ Tin Drum 「ブリキの太鼓」


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死ぬまでに読みたいと思っている本を気を入れて読んでいかないと、本当に読まないまま死んでしまうぞ。 中年女、焦ってます...。

さっそく新年から読み始めたギュンター・グラスの「ブリキの太鼓」の英語版は全460ページ。 日本語版は文庫で3巻まであるらしい。 読み初めは七面倒くさい単語をやたら使っているな、って感じたんだけど、それが気にならなくなるほど面白かったわ~。 

40年ほど前に映画化された作品は劇場で見た覚えがある。 馬の頭蓋骨からウナギがにょろにょろ出てきたり、粉ジュースに唾を落としてシュワシュワさせるシーンが超キモかったのを覚えてる。 これらのシーンからもわかると思うけど、とにかく変な話なのよ。 

オスカーという少年は3歳でブリキの太鼓をもらって、その時自分で成長するのをやめようと決心する。 そしてその成長するのをやめた小人の目で、第二次世界大戦の混乱を傍観した記録だ。 

本を読んでわかったのは、映画はこの小説の3分の2ぐらいのところで終わっていたこと。 そのあとも、マジックリアリズムというのか、ブラックユーモアなのか、奇妙なエピソードが満載。 

主人公のオスカーは小人で、太鼓をたたいて甲高い声を出して窓ガラスを割ることが出来る不思議なキャラなんだけれど、このオスカーよりも周りの人々の方の奇行が面白かったりする。 オスカーは語り部手であくまでも傍観者なのだ。 いつまでも外見は子供という利点を活かして、彼の町ダンツィヒを路面電車に乗って駆け巡る。 ナチスが支配するポーランドを背景に、実はたくさん人が死んだり殺されたりしてるのに、オスカーに語らせると、冷たい笑いに変わる。

何か深いテーマがあるのかもしれないけど、私は単純に次から次へと出てくる登場人物と、面白エピソードを堪能しましたよ。 

 

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映画のオスカー、全然可愛くない…。

 

そういえば、ジャパンの「ブリキの太鼓」というアルバムがあったね。 デビッド・シルビアン曰く、ギュンターの小説から取ったそうだ。 でもアルバムジャケットはアジア人ならツッコミどころ満載の、西洋人が作り出したアジアのイメージショットで、全然この小説とは関係がなさそう。 アルバムの収録曲もアジアンコンセプトです。 結構好きだった。

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どんぶり飯の前にある本が「ブリキの太鼓」かな、シルビアン先生? 

私の年間ベストアルバム 1990年 Heaven or Las Vegas ユラユラ踊って天国へ

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コクトーツインズは何言ってるかわかんないし、アンビエントな音でなんかやっているな、ぐらいにしか思ってなかったけど、このアルバムは全部の曲を抱きしめたいぐらい好きになった。 

デビュー当時からのコクトーが好きだった人にはポップ過ぎるかもしれない。  でも私はそこが好き。 これはダンスアルバムよ。 基本、私を踊らせる音はすべて良し。 包み込んでくれるような音。 これなら、ユラユラ踊って、アルバムタイトル通り、天国まで上っていけそうだ。  

相変わらず歌詞は聞き取り不可能だけど、だからこそ、何も考えずににのめり込めて気持ちがいいのかも。 一発目の”Cherry-Colored Funk"で気分が高揚してくる。 "Iceblink Luck"は聞くと100発100中気分が良くなる。  

昔の私のブログの意味が分からない曲の一位がコクトー・ツインズになってるね~。

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分け分かんないけど、時々確認できる言葉が想像力をかきたてる。 アルバムタイトルの「天国か、それともラスベガス?」って、超世俗的なラスベガスと、天国が同じ位置に並べるそのセンスって何なの?

1990年は結婚した年だ。 式など挙げずに、ネバダ州のリノというカジノの街で、簡単に籍を入れた。 ネバダ州はアメリカで一番、籍が居れやすい州なんだよね。 役所に行って30分ぐらいで終わったかな。 リノはラスベガスをちっちゃくしたような街でそこら中にカジノがある。 

その時私は初めて会った夫の父親が私たちの結婚の立会人になった。 夫の話によると、かなり、性格が悪くって、ギャンブルと酒で身を崩したオヤジなんだよね。 夫が大学に入ると同時に夫の両親は離婚し、そのあと夫の父親はラスベガスやリノでギャンブルをしながら、カジノの警備員の仕事をしたりして、暮らしているようだった。 その日一回だけ会った、テロテロのポリエステルのスーツを着た不機嫌な夫の父親を思い出して、なんかとんでもない結婚式だったな、と思う。 (式じゃないけど)。

コクトーツインズでよく聞くのはこの一枚だけ。 エリザベス・フレイザーの高い歌声はあまり好きじゃなかったし、もともとアンビエントな音楽は趣味じゃない。 ”Iceblink Luck”のように普通に低音で歌っている方が好きだな。  

義父だけど、その後全く音信不通になって、2005年にラスベガスのアパートで孤独死しちゃったんだよね。 ラスベガスから、本当に天国に行ってしまいました。

本好きプレイリスト 最終回 Cemetery Gate, Bukowski, Books are Burning

作家の名前が出てくる曲をふたつ。

Cemetery Gates / The Smiths (1986)

恐ろしく晴れた日に
墓地の門の前で会おう
キーツとイェーツは君の側
恐ろしく晴れた日に
墓地の門の前で会おう
キーツとイェーツは君の側
でもワイルドは僕の側
 
そして墓地に入って墓石を読もう
たくさんの名前、たくさんの命
彼らはみんな今どこに?
愛や憎しみと共に
僕と同じように情熱を持って
生まれて
生きて
そして死んでいった
それは不当に思えて
僕は泣きたくなる
 
君は言う「太陽は三度夜明けに挨拶をする」
君はそれは自分の言葉だと言い張るけど
僕は本をたくさん読んでいるし、その言葉を聞いたことがある
多かれ少なかれ、100回ぐらいは聞いた
もし君が散文や詩を書きたいなら
自分の言葉を使うべきだよ
盗んだりどこかから借りてきたりしてはだめだ
だっていつでもどこかに
それを嗅ぎつけて
君の上げ足を取って笑う奴がいるんだ
君が転ぶと
それを誇張して笑う奴がいるんだ
 
「はるか昔にやってしまった、やる、やった」
 これは君自身の言葉かもしれなかったが
 これだって盗んできたものだ
 (1904年のどこかの混乱した娼婦の言葉)
 
恐ろしいほど晴れた日に
幸せになれる場所に行こう
それは墓場の門の前
あぁ、キーツとイェーツは君の側
恐ろしいほど晴れた日に
僕らを呼ぶ場所に行こう
墓場の門の前で会おう
キーツとイェーツは君の側
でも君の負けだよ
だってワイルドは僕の側だから
 
もちろん!

<Syco訳>

凄いぜ、モリッシー。 キーツ、イェーツ、ワイルドの三連発。 そしてワイルドは自分の物と言い張る! 「太陽は三度夜明けに挨拶をする」はシェークスピアの「リチャード三世」からの引用。 文学青年炸裂の一曲ですね~。

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↑↑こんな感じで、欧米の墓地は私は癒される。 日本の墓地は怖いね~。

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Bukouski / Modest Mouse (2004)

今朝起きてみたら、なんか気づいた
毎晩少しずつ自分が
ブコウスキーみたいになっていることを
そうさ、本はかなり面白いけど
でもさ、誰もなりたかないだろ?
誰があんなクソ野郎になりたいと思うんだ?
誰がなりたいっていうんだ?
誰があんなクソ野郎になるかよ

そうだな、俺たちは土手に座ってたら
みんなが「川に身を捧げろ」叫ぶんだ
もし神が俺の命をさらっていくなら、神は一度くれたものを返せという、インチキ野郎だな
だから今そのわけを説明したら、もう二度と言うな
誰がなりたいと思うんだ?
あんな拘束男に誰がなりたいっていうんだ?
誰がなりたいと思うんだ?
あんな拘束男にさ

自分が見たいものを見れよ すべて見るべきだ
欲しいものはみんな持っていけ お前の物だよ
10中9回割合で俺たちのハートは溶けていく
そうさ、俺は自分の居場所か自分の滅ぶ場所が欲しいんだ

でも10中9回は俺たちにとってすべてはパーフェクトだから
そうさ、俺は自分の居場所か自分の滅ぶ場所が欲しいんだ
さぁ、行くぜ
 
神がこの地と疫病を支配してるというなら
俺を見張るがいい
神が間違いなく全能っていうんだったら、
俺は何も問題を抱えないはず

誰がなりたいと思うんだ?
あんな拘束男に誰がなりたいっていうんだ?
誰がなりたいと思うんだ?
あんな拘束男にさ
 
邪悪な家のステレオが、どんないい曲を聞かせてくれるんだ?
邪悪な俺、そうだよ、俺は知ってるぜ どんなカーブボールをあんたは投げてくるんだい?
 
そうさ、どんなにクリームがのっかったウェディングケーキがあろうとも
お前の結婚式には行けないが、お前の後は追いかける
あの日のお前の話は堂々巡り
お前が結論にたどり着くとき、俺が起きているかどうか確認しろよ、わかったか?
 
布団に入ってもまだわからない
なぜ、日に日にちょっとずつ
ブコウスキーに似てくるのか
そうさ、本はかなり面白いけど
誰がなりたいっていうんだ?
誰があんなクソ野郎になるかよ

<Syco訳>

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モデスト・マウスのこの曲の雰囲気はブコウスキーにピッタリだわ。 でも多分、ブコウスキーじゃなくて、神様をクソ野郎とか拘束男とか批判してるんだと思う。 

アメリカに来てチャールズ・ブコウスキーを一気にたくさん読んだ時期があった。 難しい語彙がなくって、ものすごく読みやすかったのと、彼の分身のヘンリー・チナスキーの生き様にものすごく共感できたの。 要するに私もダメダメなクソ野郎なのよ。 娘がなんか面白い本ない? と言ってきたので、ブコウスキーの”Ham on Rye" を勧めたら、感想は「気持ち悪い」の一言。 私とは別の道を歩むんだぞ。 

 

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最後は、ちょっと寂しいXTCの曲、「本が焼かれている」です。

Books are Burning / XTC (1992)

中央広場で本が焼かれている
僕はそれを見た 火が文章を消却していた
静まった空気の中で本が焼かれている
わかるだろ、本が焼かれるなら、次は人間の番だ
 
僕は活字は許されるべきだと信じている
何が書かれていようとも
故人の知恵が悩み解決として蘇る
心と頭の貯蔵庫を開ける鍵となる
 
僕の町で本が焼かれている
それは僕らに目を背けさせ、どこか他に視線を向けさせる
公園で本が焼かれている
本が焼ける臭いは髪の毛が焼ける臭いと似ている
 
そう、僕は活字はより神聖だと信じている
善とか悪とかの測りを超越して
魂を自由にありのままに躍動させる権利
恐怖や悲しみの暴力を超えて、 mmm mmm yeh
 
マッチ棒の教会が
無知の中でガソリンの精油を塗る
マッチ棒の教会が
煙を吸って太っていく それは見るにおぞましい
 
本が焼かれている 日に日に盛んになる
そして僕は祈る あんた達がこの遊びに疲れることを
本が焼かれている 僕はどういうわけか希望を持つ
この炎が不死鳥が生むことを

<Syco訳>

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昔は悪書と言われるものが教会の力で広場で燃やされた。 今で言うならセンサーシップですね。 私はセンサーシップが嫌いなので、自由に子供に大人の映画とか見させていたんだよね。 表現だけは絶対誰からも規制されたくない。 お金がなくとも体が動かなくとも、表現だけは自由であって欲しい、って思うのね。 これを話すと長くなるからやめるけど、本、音楽、映画、演劇、絵画、ひっくるめて芸術は果てしなく自由であって欲しいです!

 

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 出家した坊さんみたいなアンディ・パートリッジ↑

キャンパー・ヴァン・ベートーヴェンとクラッカーのWライブを見てきたよ

♪♪スキンヘッズをボウリングに連れて行こう!♬

一度聴いたら、しばらく頭から離れないキャッチーなフレーズ。

キャンパー・ヴァン・ベートーヴェンがまだライブをしてるなんて知らなかったよ。 この曲の入っているデビューアルバムは1985年だからね。 特に目立ったヒットもないアメリカのインディバンドがこれほど長く続いているって凄くない? 

キャンパーのボーカルのデビッド・ロワリーが新たに結成したバンドがクラッカーで、クラッカーは90年代のグランジ・ブームに乗っかって、”Low”とか2,3のヒット曲があったかも。 

今回のツアーはこの二つのバンドが一緒に回っている。 ボーカルは同一人物だしね。 初めがキャンパーで「スキンヘッドをボウリング」に連れてこうで始まった。 うれし~💛。 そのあと、延々とジャムが凄かったぁー! ドラム、ベース、ギターが3人で、小さなライブハウスだけど音量マックス。 エコーする機材(音楽用語がわからない)をフルに稼働させて、ボーカルの声やギター音が何重にも重なってズレながらあちこちから聞こえてくる。 まさにアシッド・トリップをした感じ。 こんなにうるさいのに気持ちいい。 たぶん振動が心地よいんだと思う。  

私が1月20日にノースキャロライナでライブを見たんだけど、その3日前のフィラディルフィアでのライブを録画した人がいる。 それがこれ。

↓↓ 

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会場にいないとやっぱり音の立体感が感じられないなー。 そういうのを体験しにライブに行くのって大切だわ。 

休憩が入って次にクラッカーだったんだけど、クラッカーは新しいCDを出したそうで、それを主に披露してた。 それがシンプルなカントリーロックで、重厚なキャンパーの後で拍子抜けしました。

会場はおっさんの海。 私もビール片手に大声張り上げたりしてると、おばちゃんじゃなくて、自分はおっさん化しているんじゃないかと思うんだよね。 ひとりで山に登ったり、ギター弾いたり、今年は釣りをしてみたいなぁ、なんて思ってるオヤジ女です。 

以前のエントリーの”ラジオのうた”でもキャンパーの曲を紹介しました。↓

sycob.hatenablog.com

訳の分からない歌詞のカウントダウンで「スキンヘッズをボウリングに連れて行こうを紹介しました。 ↓↓

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本好きプレイリスト③ 2+2=5, Killing an Arab, Soma, Tea in the Sahara

本の題名は入っていないけど、明らかにある小説について歌っていると思われる曲を集めてみました。 

2+2=5 Radiohead (2003) (「1984年」ジョージ・オーウェル著)

きみはおめでたい空想家だな
まだ、世界を正すことができると信じてるなんてね
僕は家に引きこもるよ
そこでは2たす2は必ず5になる

僕は路上に砂袋を積んで
隠れるよ
一月に四月のような雨が降り
そして2たす2は必ず5になる

今はもう悪魔の道を歩んでいる
もう抜け道はない
泣いても叫んでも
もう手遅れだ

なぜならきみは
注意を払ってなかったから
注意を払ってなかったから
注意を払ってなかったから
注意を払ってなかったから

そうさ、感じるんだよ、注意が大切だった
注意を払うこと
注意を払うこと
注意を払うこと

そうさ、必要だ、必要だったんだよ
注意が必要だった
注意が必要だった
注意が必要だった

そうさ、僕は注目が大好きだよ 
注意を払うこと
注意を払うこと
注意を払うこと

一緒に歌おうとしても
僕は全て間違う
なぜなら僕は違うから
なぜなら僕は違うから
奴らをハエのように叩いても
ハエと同じでしつこく戻って来る

でも僕は違う
あぁ、盗人に万歳
あぁ、盗人に万歳

でも僕は違う
でも僕は違う
でも僕は違う
でも僕は違う

権力に疑問を持つな 被告席に入れられるぞ
僕は違うから
僕は違うから

あぁ、王様に知らせろ 空が落ちてくる
でもそれは違う
でもそれは違う
でもそれは違う

多分違う
多分違う

 <syco訳>

「1984年」はアーチストの間で人気ですね~。 「2+2=5」は主人公が最終的には権力に屈して、言わされる言葉ですね。 トム・ヨークはそれを現代の地球温暖化にあてて、歌っていると私は思う。  1月に暖かい雨が降ったり、砂袋を道に積んだり、という表現、異常気象のことですね。 そしていまだに、地球温暖化を否定している奴らがいる。 あー、アメリカの大統領のことだー…。奴も権力を乱用し、税逃れした盗人だー。

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ビデオは"Wolf at the Door"も入ってますね。 これも「赤ずきんちゃん」からの引用だから、本好きプレイリストに入れてもいいね!

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Killing an Arab / the Cure (1980) (「異邦人」 アルベール・カミュ著)

ビーチに立ち尽くし
手には拳銃
海を見つめ
砂を見つめ
銃身に視線を落とす
アラブ男が倒れている
その開いた口が見える
何も聞こえない

俺は生きている
同時に死んでいる
俺は異邦人
アラブ男を殺した

俺は身を翻して
去ることもできる
または銃を撃つこともできる
空を見つめ
太陽を見つめ
どっちを見ようとも
結局は同じこと
全く何の意味もない

俺は生きている
同時に死んでいる
俺は異邦人
アラブ男を殺した

手の中でスイッチブレードが開くのを感じる
滑らかな感触
海を見つめ
砂を見つめ
ビーチで死んでいる男の
目に映った
自分を見つめる

俺は生きている
同時に死んでいる
俺は異邦人
アラブ男を殺した

<syco訳>

キュアの「アラブ人を殺した」はもちろんカミュの「異邦人」からの引用。 というか、小説の一シーンをそのまま解説している。 主人公は「太陽の光がまぶしかったから」アラブ人を殺したんだよね。 バックのアラブ風のシャンシャンという音が好き。 

カミュは20代にたくさん読んだよ。 実存主義とは何ぞや、と疑問を持つ若気の至りで、サルトル、カフカ、カミュ、ドストエフスキーなどを、訳が分からんのもお構いなく読み漁ったよな。  年を取ってものすごく暇になったとき、また全部読み返したいな。

 

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↑マストロヤンニ主演でルキノ・ビスコンティが映画化してたんだね。 知らなかった。

 

Soma / The Strokes (2001)  (すばらしい新世界 オルダス・ハスクリー著)

ソーマとは苦しい時に飲む薬
目を覚ますと痛みが新たな形に見えてくる 危険さえも忘れてしまう
日の光と駆けっこをし、夢に呑み込まれる
君の目には

そして僕は止まってまた走り出す
君の目には
そうだろ、僕は止まってまた走り出す
君の目には

さぁ、行こう

彼女を初めて見た時、目を閉じたまま、口が動いた
何かを言う彼の声を聴いた
「僕はそこにいるから」と彼は言って歩き去った
彼は好かれようと何か頑張っているようだった

そして僕は止まってまた走り出す
君の目には
そうだろ、僕は止まってまた走り出す
君の目には

一度試したら好きになった それからそのことを隠そうとした
「僕は25年もこれをやっているよ」と言って
いいや、僕はもう耳を傾けないよ
それでも友達はみんなもっとくれとねだり続ける

あぁ、そうなんだよ
あぁ、でもこれで最後

<syco訳>

「1984年」と並んで、この「すばらしい新世界」も人気だね。 この小説に出てくる ソーマとは不快な気分になったとき飲んで、精神を安定させるドラッグのこと。 プロザックのようなものね。 

 

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「すばらしい新世界」からの引用だと知らなかったら、ストロークスがドラッグ中毒について歌っているようにしか聞こえない。 もしくはその通りだったりして。

 

Tea in the Sahara / the Police (1983) (「シェルタリング・スカイ」 ポール・ボウルズ著)

私と妹たちは
死ぬ前に一つやりたいことがある
変に聞こえるかもしれない
頭がおかしいと思われるかもしれないけど
わけは聞かないでほしい
闇から匿ってくれる空の下
私たちは奇妙な妄想があって
あなたの手中にその手段がある

あなたとサハラ砂漠でお茶を飲みたいの
あなたとサハラ砂漠でお茶を飲みたいの

若者は承諾した
彼女たちの望みを叶えよう
それで姉妹は彼の快楽を満たすために踊った
はかりきれないほどの喜びに満ちながら
姉妹はそこで若者を待つ
毎年同じ場所で
闇から守ってくれる空の下
砂漠を超えて彼が飛び発つ

あなたとサハラ砂漠でお茶を飲みたいの
あなたとサハラ砂漠でお茶を飲みたいの

空は闇と化した
あの人はいつか戻ってくるの?
姉妹はそびえる砂丘を上り
月に祈る
でも若者は戻ってこない
それで姉妹は燃え尽きた
その瞳は砂漠を見渡していた
ティーカップは砂でいっぱいだった

あなたとサハラ砂漠でお茶を飲みたいの
あなたとサハラ砂漠でお茶を飲みたいの

<syco訳>

「シェルタリング・スカイ「」は映画の方が有名かも。 私は映画を観て原作が読みた~いって思って、原作を買って2回読んだ。 大好きな小説よ。 モロッコに行きたくなったのも、この本を読んだから。 ポリスのこの歌詞の内容は、この小説の中で語られる逸話が元となっている。  

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サハラ砂漠なのに、なぜか曲調はレゲエ。 でもぴったり合っているから不思議だわ。

 

本好きプレイリストはもう一回続くかも。 

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