「サスペリア」2018年版を観てきました。 予告編を観て予想した通り、魔女が運営するバレエ学校という設定以外はオリジナルとは全く別のストーリーでした。 これをリメイクと言っていいかわからない。 でも私はホッとしました。 別の映画として楽しめました。
やっぱり、1977年のサスペリアは完璧なんです。 あの映画の一シーンごと、最新の技術を駆使して、再現する必要なんて無いのです。
毎年何百本という数でリリースされているホラー映画で、新しい恐怖を生み出すのは難しい。 でもこの2018年サスペリアは斬新と言える側の作品だと思う。 見事に全員女性キャスト(これに関してサプライズあり)で、そして、醜い中年女vs.美しい若い女に分かれている。 もともと魔女って年増女を嫌悪する性差別的な心理から生まれたでしょ。 年を取って知恵があって外見が醜い、これは男社会では嫌われるわな。 その魔女たちがテーブルを囲んであーだこーだ言って集会を開いているシーンが一番神経を逆撫でされて怖かった。 この監督は女性恐怖症があるのではないかしら。 これは男の監督だから撮れるんだと思ったわ。
私は去年行ったロシアを思い出した。 さすがロシア、ものすごくきれいな若い女性がたくさんいた。 というか、若い女性はみーんなきれい。 だけど中年女性はみんな太っていて肌も荒れていて劣化が凄いの。 そして、その中間が居ないのよ。 それに気づいた私は、意図的に地下鉄などで観察して、劣化の途中経過の女性を探してみたのだけど、キレイ、キレイ、キレイ、どーん、魔女、って感じで、本当に真ん中が居ないの。 これじゃぁ、西洋は魔女伝説が根付くわな、って思いました。
「サスペリア」2018年版は2時間半でとっても長くて、そして象徴的な映像が散りばめられていて、ハリウッド的なエンタテイメントホラーを観たい人には、お勧めしません。 でもダリオ・アルジェントが好きだった人は、きっとがっかりはしないと思う。 トム・ヨークの音楽もぴったりでした。
<おまけ写真>
イルクーツクの屋台のおばちゃん
ロシアの真ん中、バイカル湖はここでしか取れないオームリという魚で有名です。オームリの燻製の屋台がそこら中にあります。