Dr. ジョンが亡くなって…。

アメリカ全土を旅行したわけではないけど、訪ねた中で一番好きな街は何といってもニューオリンズだ。 いつでもどこでもお酒が飲めていい音楽が聴ける、幸せになるにはこれだけで十分でしょ。 

アメリカでは路上で飲むのは違法だけど、ニューオリンズのバーボンストリートはOKだった。 ストリートにはミュージシャンが溢れているし、バーからも音楽がガンガン聴こえてくる。 この町に住んだら、絶対私はアル中になって堕ちて行きそう。 でも老後に暮らすには快適かもな。

ニューオリンズのビッグチーフ、Dr.ジョンが亡くなった。 6月6日に心臓麻痺で、77歳だった。 ドラッグ中毒を克服したり、刑務所に入ったりもした波乱の人生だったのに、アメリカ男性平均寿命78歳をほぼ全うしたんだね、おめでとう。 でもね、一度は彼のピアノを生で聞いてみたかったよ。 コッテコテのニューオリンズピアノ、”ティピティーナ”や”スタッガー・リー”が聴きたかった。 数多くのアルバムを出したけど、私はやっぱり、ニューオーリンズの陽気で呑気な”ガンボ”と、ブードゥーの怪しく土臭い”グリ・グリ”が好きだな。 

プロフェッサー・ロングヘアを継いだのがドクター・ジョンだと思ってたのに、彼も亡くなって、軽快なニューオリンズピアノって、今誰が弾くんだろう? ファッツ・ドミノもアレン・トゥーサンも亡くなった。 ハリー・コニック・JR? でも彼はどちらかというとしっとり感のあるジャズだし。

誰も弾かないなら、よっしゃ、私が弾いてやろう。 老後はニューオリンズを目指して! ”ティピティーナ”の楽譜を引っ張り出して頑張るぞ。 

R.I.P ドクター・ジョン 

 

youtu.be