本好きプレイリスト ① Wuthering heights, 1984, Everything That Rises Must Converge, Gravity's Rainbow


最近あまり本を読んでいないのよね。 ネットが無かった時代は、かなり読んでいたと思う。 2020年の目標は 「本をたくさん読む」にしようかな。 youtubeでバラエティとか見るの止めてさ。 

音楽から、本や映画に興味を持ったり、美術に興味を持ったりするんだよね。 中学生の時、「嵐が丘」や「1984年」を読んだのも、ケイト・ブッシュやボウイーの曲を聴いたからだ。 

本好きのミュージシャンは本を読んで曲のイメージが湧くんだね。 それで、今回は本好きプレイリストを作ったよ。

 

Wuthering Heights / Kate Bush<1978> (「嵐が丘」 エミリー・ブロンテ著)

風の強い荒野の草の上で
私たちは転げ回って遊んだわ
あなたの気性は激しく、それは私の嫉妬心とも似て
熱すぎて、欲張りすぎた
私から去るなんてどういうこと?
あなたを支配したいと思ったときに?
大嫌い、だけど愛してた

夜に悪い夢を見るの
私は戦いに負けると言われた
私の嵐が丘を去れと
私の嵐が丘を

ヒースクリフ、私よ、キャシーよ
戻ってきたわ とっても寒いの
窓から中に入れて

ヒースクリフ、私よ、キャシーよ
戻ってきたわ とっても寒いの
窓から中に入れて

あぁ、暗くなってきた、寂しくなってきた
あなたの居ないこちら側の世界
とても恋しい、わかるの
あなた無しだと沈んでいく
きっと戻るわ、愛する人
残酷なヒースクリフ、私の唯一の夢
たった一人の支配者

夜を彷徨い過ぎたみたい
彼の傍に戻るのよ、それがやるべきこと
私は戻るわ、嵐が丘へ
嵐が丘へ

ヒースクリフ、私よ、キャシーよ
戻ってきたわ とっても寒いの
窓から中に入れて

ヒースクリフ、私よ、キャシーよ
戻ってきたわ とっても寒いの
窓から中に入れて

 

あぁ、私を抱いて
私に魂を捧げてよ
あぁ、魂を預けて
あなたの魂を持って行かせてよ
私だとわかるでしょ、キャシーよ

ヒースクリフ、私よ、キャシーよ
戻ってきたわ とっても寒いの
窓から中に入れてヒースクリフ、私、キャシーよ
戻ってきたのよ、外は寒すぎる

 <Syco訳>

 

この小説は確か幼馴染の使用人の子供だったヒースとクリフとお嬢様のキャシーが恋をして、そのあとキャシーが死んで、彼女の幽霊がヒースクリフの前に現れるというような内容だったのを覚えている。 でも中学生の私は、、イギリスの階級の違う者同士の激しい恋愛モノは、ピンと来なかったなぁ。 一昔前の少女漫画みたいなストーリーだって思ったね。 曲は衝撃的だったけど。

 

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ケイト、キャシーに成りきってるわ~。  

 

1984 / David Bowie <1974> 「1984年」 ジョージ・オーウェル

いつかお前を規制するだろうから、今同意しなきゃいけない
時代は告げるが、変化はただじゃない
お茶の葉で未来を読んで、競争路はテレビで観る
1984年の獰猛な牙に気をつけろ

奴らはそのきれいな頭蓋骨をこじ開け空気をいっぱいに詰め込む
そして80歳だと思い込ませるが、お前は気にかけようともしない
お前は何にでも撃ちまくり、そこに明日はない
1984年の獰猛な牙に気をつけろ

ここに会いに来い、俺を覚えているかい?
俺たちはオールナイトムービーの役を使い果たした
お前はこれが最後だと言ったけど、
俺は1984年と契約を交わしたと思う
1984年

俺は車を探してる、足を探している
政党を探している、党派を探している
俺は反逆を探している それは65年から知っていた
1984年の獰猛な牙に気をつけろ 

ここに会いに来い、俺を覚えているかい?
俺たちはオールナイトムービーの役を使い果たした
お前はこれが最後だと言ったけど、
俺は1984年と契約を交わしたらしい
1984年

1984
1984
1984
1984
1984 
1984

<Syco訳> 

世界観はオーウェルの1984年なんだけど、正直言って、このボウイーの歌詞は何を言ってるのかさっぱりわからん、と思いながら訳した。 この曲が収録されている「ダイアモンドの犬」のアルバム一枚が、まるごと「1984年」をイメージとして作られたらしい。 でもダイアモンドの犬なんて、この小説にでてきたっけ? 拷問用のネズミだけはトラウマ的に覚えてるけど…。

 

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 この頃のボウイーはヤバいぐらい頬がこけてる。 でも曲はディスコよ。

 

Everything That Rises Must Converge / Shriekback <1985> ( 「すべて上昇するものは一点に集まる」 フラナリー・オコナー著)

盗人の名誉、僕のガサガサ音を立てる服
枯葉のように僕を覆う
袖をまくって僕の手を取って
彼女は言う 愛のコリーダ
地面を蹴り上げ、砂に描かれた模様を崩す
彼は言う、おまえを信じないと
でも彼は海と陸の区別もできない
 
そして、青い、青い、青い
色と大波
上がっていくものは全ては一点に集まる
彼女は言う、いつかもうすぐ
あなたと私はひとつになる
上がっていくものは全て一点に集まる
 
話が進むにつれ、何でもタダではないことがわかる
それを聞いてあなたは信じる
それで悲嘆に暮れるのか、後ろを振り返るのか
彼は言う なぜ、僕らはこんなことをするのか
これがまさに君の頭を食い物にしているそのものだ
そして彼女は行き先がわからない
彼女は言う 見つけたら私に教えてちょうだい、ダーリン
そして彼は言う、そうだね、これはきっとそうかも
僕は事故車なんだ、そんなふうに見えるかい、ベイビー

そして、青い、青い、青い
色と大波
上がっていくものは全て一点に集まる
彼女は言う、いつかもうすぐ
あなたと私はひとつになる
上がっていくものは全て一点に集まる

<syco訳>
  

あまり知られてない名曲とあまり知られていない名作。 歌詞の内容と、同名のフラナリー・オコナーの短編小説は、関連が見られないんで、シューリークバックがフラニー・オコナーの小説を元にこの曲を作ったのかはわからない。  でも私はこの曲が大好きで、アメリカでこの曲と同じ題名の本を見つけて手に取ったことで、フラナリー・オコナーの大ファンになった。 ジョージア州のサバンナに行った時、彼女の生家も訪ねた。 

オコナーの短編は平手打ちをされるように終わるのが特徴で、この話も例外じゃない。 不条理というか、無惨というか、たぶん出来るなら読みたくなかったと後悔する人もいるかも。 でも、もしかしてこれって、ブラックユーモアなの?と思わせるところがあって私は妙に惹かれてしまうんだな。  

フラナリー・オコナーのWikiを読んだら、はこの題名はフランスの哲学者シャルダンの言葉から取ったらしい。 短編の邦題は「すべて上昇するものは一点に集まる」です。 崇高な考えは一つだけど、邪悪な考えはバラバラだ、みたいな意味らしい。 

 

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Gravity's Rainbow / Klaxons <2007> (「重力の虹」トマス・ピンチョン著) 

僕と行こう リップロックの廃墟を抜けて、
タンジャンの砂漠を超えて、駆け抜けよう
マッドキャップ、メデューサ 霧笛を鳴らせ
僕らの第一子と共に四季が移り変わる
 
感覚を持つ船がたくさん、ハイパーオーシャンに乗り出す
カオスの凧がたくさん、まだ動いている
僕の芸術のハゲタカ、かなりの達人
僕は君を4000年の未来から盗む
 
僕と行こう 僕と行こう 無限の旅に出よう
僕はいつもそこにいる あぁ、ぼくの未来の恋人よ
君のためにいつもそこにいる 僕の未来の恋人よ

 

あー、この曲も何を言ってるのかわからない。 最後まで訳さなかったわ。 元はトマス・ピンチョンの小説だもの、分けわかんないのは無理もないかも。 

巷の文学青年、文学少女によると、ピンチョン凄い!らしいので、去年偶然図書館の古本処分市でピンチョンの処女作「V.」が2ドルで売ってたから、買って読んでみた。 ...、わかんねぇ! わかんねぇから、つまらねぇよ。 ピンチョンは「V.」から入るのが良い、とか言われてるので、「V.」がダメだった私はピンチョンの大作「重力の虹」など読む気がしない。 

クラクソンズのメンバーは哲学専攻の学生だったらしいから、観念的な詩を書きたがるのね。 曲は80年代のインディ・ポップっぽくて好き。 でもこの曲が好きだからと言って、よほど文学好きでない限り、「重力の虹」なんか読むのは止めといた方がいいよ。  

 

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PVもどことなくチープな80’s風。

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本好きプレイリストはまだ続くよ!