アメリカのヒットチャートは小3の国語レベル!? <続き>

語彙や文法や表現が低学年レベルでも、胸が打たれる歌詞もある。

たとえば、1971年のジョン・レノンのイマジン。

Imagine there's no heaven
It's easy if you try
No hell below us
Above us only sky
Imagine all the people
Living for today (ah ah ah)

Imagine there's no countries
It isn't hard to do
Nothing to kill or die for
And no religion, too
Imagine all the people
Living life in peace

想像してごらん、
天国なんて無いことを

やってみると簡単だよ
僕らの下に地獄もない 上にあるのは空だけ
今日を生きている全ての人を
想像してみてごらん


想像してごらん
国境なんて無いことを
そんなに難しくないと思うよ
人を殺したり自分が死ぬ価値があるものなんて
何もない

それに宗教もないことを
今日を生きている全ての人
を想像してみてごらん

 単語は小学校低学年レベルだし、文法も至ってシンプル。 でも小学1、2年生がこの詩の意味を理解できるとは思わない。

 

またヒットチャートに戻ろう。

2015年のアメリカのNo1ソングは…、おぉっ、私の大好きな曲、Mark Ronson と Bruno Marsの”Uptown Funk" だわ。 

 

This hit, that ice cold この曲はアイスのようにクールだぜィ
Michelle Pfeiffer, that white gold ミッシェル・ファイファーはプラチナだぜィ
This one for them hood girls これを不良少女も、優等生も聴いてくれ
Them good girls straight masterpieces 名曲に間違いないから
Stylin', wilin', livin' it up in the city 街の中をスタイリッシュに意気揚々と
Got Chucks on with Saint Laurent イブサンローランにチャックを履いて
Got kiss myself, I'm so pretty 自分にキスすれば、俺はカッコイイ
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い
Called a police and a fireman 警察と消防士を呼んで来い
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い (アチチチ)
Make a dragon wanna retire man 火を噴くドラゴンも俺にはかなわん
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い (アチチチ)
Say my name you know who I am 俺の名前は知っているだろ
I'm too hot (hot damn) 俺って超熱い (アチチチ)
Am I bad 'bout that money, break it down 金のことはよく分からん 教えてくれ
Girls hit your hallelujah (whoo) 女の子たち、歌おう ハレルヤ (フ~)
Girls hit your hallelujah (whoo) 女の子たち、歌おう ハレルヤ (フ~)
Girls hit your hallelujah (whoo) 女の子たち、歌おう ハレルヤ (フ~)
'Cause uptown funk gon' give it to you だって アップタウンファンクがくれるから
'Cause uptown funk gon' give it to you だって アップタウンファンクがくれるから
'Cause uptown funk gon' give it to you だって アップタウンファンクがくれるから
Saturday night and we in the spot 土曜日にこの場所で
Don't believe me just watch (come on) 俺を信じるな、ただ見てればいい カモン

要するに ♪俺って熱い、イケてる、スゴイ♪♪ という単純な歌詞なんだけど、国語のレベルとか文法とか口にしたら、ヤボなこと言うな、って怒られそう。 あまりにもノリが良くって、こういう曲は言葉の意味よりも、言葉のリズムの方が重要になってくるのよ。 前にも言ったけど、自分が踊り出してしまう曲は全て私にとって名曲なの。 でもこの曲で踊り出さない人っているの? 

 

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ということで、歌詞がアホでも、勢いとリズムがその上を行けば名曲となる。 うーん、我ながら勝手な判断だな。 だってこの曲大好きなんだもの💛💛

 

この年のNo.2は...、また登場です! 高校のプロムのキング、エド・シーランさん。 ”Thinking Out Loud "

When your legs don't work like they used to before 君が思うように足が動かなくなって
And I can't sweep you off of your feet君を夢中にさせられなくなっても
Will your mouth still remember the taste of my love君の唇は僕を覚えていてくれるかな
Will your eyes still smile from your cheeks 君は満面の笑顔を見せてくれるかな

And darling I will be loving you 'til we're 70 ダーリン、僕は70になるまで愛するのをやめないよ
And baby my heart could still fall as hard at 23 ベイビー、僕の気持ちは23の時と変わらないと思うよ
And I'm thinking 'bout how people fall in love in mysterious ways どうして人は不思議な恋の落ち方をするのだろう
Maybe just the touch of a hand たぶん手を触れたときとか
Oh me I fall in love with you every single day あぁ、僕は君に毎日恋に落ちている
And I just wanna tell you I am それをただ君に伝えたいんだ

So honey nowだからハニー
Take me into your loving arms 僕を君の愛しい腕で抱いて
Kiss me under the light of a thousand stars 満天の星の下でキスをして
Place your head on my beating heart君の耳を僕の鼓動する胸に当ててみて
I'm thinking out loud 僕の胸の内を言葉にするよ
Maybe we found love right where we are今ここで僕らは愛を見つけたんじゃないかな

 

「抱いて」とか、「キスして」とか、「君を永遠に愛する」とかをリピートするだけで、ヒット曲は出来ちゃうのね。 最後の決め文句が、「僕らはここで愛を見つけた」 って、こんな意味がない薄っぺらなフレーズ持ってきて大丈夫なの? おまけに、こっぱずかしくなるほど、ダサくない?  

メロディーだって、どうってことないわ~。 まぁ、シーランさんはいい声してるわよ。 でもボーカルスタイルにこれと言って特徴もないし、ルックスも英王室(元)のハリー王子の弟みたいなジンジャーくんで、ジャスティン・ビーバーやワン・ダイレクションのような十代の女子をキャーキャー言わせるアイドル性があるとも思えないし…。 

私は良さが全く分からないんだけど、シーランさんは次から次へとヒットを出しているので、何か魅力があるんだよね、きっと。 語彙の少なさ? 臭いセリフを真顔で言えるところ? 朴訥さ? あーっ、知りたい。