ハイウェイ40号線上の女

ノースキャロライナを東西に走る40号線を毎日行ったり来たりしてる中年女は何を考える? 

メンフィス・テネシー 男はつらいよ

今回のロードトリップで行きと帰りでメンフィスを2度通った。

メンフィスと言えば、私はブルースが思い浮かぶけど、アメリカ人にとってメンフィスと言えばエルビス・プレスリーらしい。 エルビスの家やレコーディングスタジオはメンフィスの人気のアトラクションになっている。 私はプレスリーをじっくり聴いたことは無いし、これからも聴こうとは思わないんだけれど、あの独特な歌い方と腰の動きで伝説を築いたのは認めなきゃいけない。

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銅像を見つけた!

キング・オブ・ロックンロールのエルビスと共に、メンフィスのもう一人のキングと言えば、B.B.キングね。 こちらは大好き。 名前のB.B.は、Beale Street Blues Boyで、ここがそのメンフィスのBeale Street。 ブルース・クラブがたくさん並ぶ。行きはそこでランチを食べただけだったけど、帰りは夜のBeale Streetに行ってみた。f:id:sycoB:20210624113851j:plain

「B,B.キング通り」が交差している。

バーからサキソフォンの音色が聞こえてきたので入ってみた。 まだ早かったので、客はほとんどいない。 しばらくして、他のバンドメンバーも加わりブルース・セッションが始まった。 客が入り始めて、バンドは、ドッグ・オブ・ザ・ベイとかパパ・ワズ・ローリングストーンとか、スタンダードなブルース・ナンバーを披露する。 やっぱり馴染みのある曲は客が喜ぶんだよな。 そのあともマイガールとかモータウンのヒットが続き、メンフィスブルースが聴きたいな、って思ったけど、なんか、どんどん、ポップになっていって、流行のヒットソングみたいなのを歌いだした。 白人の観客はノリノリで一緒になって歌っているけど、私の知らない曲だし詰まらないから出た。

 

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ピンクのバケツはチップ用。 観光客からチップを稼ぐには、みんなが知っているヒット曲をやらにゃいかんぜ。


もう一軒覗いてみたけれど、全員白人のバンドがブルース・スプリングスティーンを歌ってたので、入るの止めた。 

私はジョン・リー・フッカーとかマディ・ウォーターズみたいなデルタ・ブルースが聴きたいんだよ。 テネシーさらに南下して、ミシシッピー、アラバマ、いわゆるディープサウスと言われる、南部の濃~いドロドロしたところに行かないと、コアなブルースマンには会えないのかな。

 

メンフィスを歌った曲といえば、ビートルズの「メンフィス・テネシー」がまず頭に浮かぶ。 実はロックンロールの創始者チャック・ベリーの曲だったのね。 プレスリーもしっかり、カバーしている。

Memphis Tennessee / Chuck Berry (1959) 

電話交換手さん、テネシーのメンフィス州に繋いでほしい
僕と連絡を取りたがっている相手を探すのを手伝ってほしい
電話番号を残さなかったけど、電話をくれたのは誰か分かってる
なぜなら叔父がメッセージをもらって、壁に書いてくれたから

電話交換手さん、僕のマリーの連絡先を調べてほしい
テネシーのメンフィスから電話をするのは彼女しかいない
彼女の家は南側の丘の上にあって
ミシシッピーにかかる橋から半マイル離れたところ

電話交換手さん、助けてほしい、僕はこれ以上はわからない
彼女と過ごした楽しい時間を思い出す
彼女の母親と意見が合わず、僕らは引き裂かれた
テネシーのメンフィスの幸せな家がバラバラだ

マリーが僕に手を振ってバイバイしたのが最後で
家に連れ戻される彼女の目からぽろぽろ涙をこぼしてた
マリーはたったの六歳だ、お願いだから連絡先を調べてほしい
テネシーのメンフィスに繋いでほしい

<syco訳>

youtu.be

茶目っ気たっぷりのチャック・ベリー 💛

 

メンフィスを歌った曲はたくさんあるけれど、一番好きな曲はリトル・フィートのデキシ―・チキンかしら。 

 

Dixie Chicken / Little Feet (1973)

メンフィスの町の明かりも見たし
そして、コモドアホテルも見た
そして街灯の下で南部のカワイコちゃんに会った
そうさ、その子は俺を河辺に連れて行き、俺に呪文をかけたのさ
南部の月明りの下、その子はいい声でうたを歌った

「あんたが私のディキシー・チキンになるなら、
私はあなたのテネシー・ラムになったげる
そしたら二人で、ディキシーランドを歩きましょ
ディキシーランドを歩きましょ」

俺たちは酒場を全部巡り、俺の金はワインのように流れて行った
そしてあの強い南部のウィスキーのせいで、俺の頭はぼんやりしてきた

だから、教会の鐘を鳴らしたのも、払った金額も覚えてない
白いフェンスに囲まれて入り口まで小径のある家を、町はずれに買うのにね
しかし、よく覚えているのはあの子が声を張り上げてうたってた歌
一緒に過ごした夜、俺の名前を呼ぶ声

「あんたが私のディキシー・チキンになるなら、
私はあなたのテネシー・ラムになったげる
そしたら二人で、ディキシーランドを歩きましょ
ディキシーランドを歩きましょ」

あの子が去って はや一年
あのギター弾きが相手だな
あの子は一緒に歌うのが好きだった
気軽にいつも歌っていた
そしてある日コモドアホテルのロビーで
あの子を良く知っているというバーテンに会った
俺に酒を出しながら鼻歌を歌い出した
そしたらそこにいた野郎どもがみんな、声を合わせて歌い始めた

「あんたが私のディキシー・チキンになるなら、
私はあなたのテネシー・ラムになったげる
そしたら二人で、ディキシーランドを歩きましょ
ディキシーランドを歩きましょ」

<syco訳>

youtu.be

歌詞にオチがあるんだね。

男はつらいよ風の歌が続いたので最後も、メンフィスが誇るB.B.キングの「男はつらいよ」。 

 

How Blue Can I Get? / B.B. King (1964) 

ベイビー、お前と出会ってから
俺はずっと落ち込んでいる
ベイビー、お前と出会ってから
俺はずっと落ち込んでいる

俺たちの愛はブルースそのものだよ
ベイビー、俺はどこまでブルーになれるのか?

俺の愛は炎だが、
おまえの愛はタバコの煙だ
俺の愛は炎だが
お前の愛はタバコの煙だ
ベイビー、お前が愛を踏みにじって
もみ消すのを見たよ!

教えてくれ、教えてくれ、
どこまでブルーになれるのか

俺といる時お前は邪悪で
離れているとお前は嫉妬に燃える
お前は邪悪だ
ベイビー、俺といる時お前は本当に邪悪だ
そして離れると嫉妬に燃える

ベイビー、俺はどこまでブルーになれるか?
その答えはこの俺の心の中にある

お前にフォードの新車を買ってあげたのに
「キャディラックが欲しい」と言う
10ドルのディナーをおごってあげても
「軽食をごちそうさま」と言う
マンションに住ませてあげたのに
ウサギ小屋だと言う
7人も子供を産ませてあげたのに
子どもを俺に返したいと言う

そうだよ、俺はずっと落ち込んでいる
お前と出会ってから
俺たちの愛はブルースそのものだよ、ベイビー

ベイビー、俺はどこまでブルーになれるのか?

 <syco訳>

youtu.be

歌詞が男性客にめっちゃ受けてる…。 「10ドルのディナー」が時代を感じるわ。

 

オマケのお絵描き

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