ゲイリー・ニューマンを見たよ

ゲイリー・ニューマンがうちから車で30分ぐらいのところにあるライブハウスに来ると聞いたのは去年の春頃。 ライブの予定は9月だったんだけど、デルタ株の流行で3月に延期となり、やっと観れたぜ。

ゲイリー・ニューマンはデビュー当時(1979年)大好きだったのに、その後私は全く聴かなくなったアーチストだ。 チューブウェイ・アーミー時代の2枚と、ソロデビューアルバムを1枚持っていたけど日本に置いてきたままだ。 

80年代はシンセサイザーがピコピコ鳴るニューウェーブバンドが好きだったので、ヒューマンリーグとかデペッシュモードとかOMDとか並んでゲイリー・ニューマンも聴いていたけど、ニューマンはインダストリアル系テクノ寄りで方向が違ってたんだね。 インダストリアル系のテクノのヘビィなやつは苦手なのよ。 テクノでも人間の温もりを感じられないと遠のいてしまう。 ニューマンは見た目も無機質なレプリカントだったからな。 十代の私にはそれがカッコイイと感じたんだけどね。 

初期アルバム3枚以降、活動していたことも知らなかったんだけど、ニューマンはデビューからずっとコンスタントにアルバムを出してきたんだね。 全部でスタジオアルバムが23枚って凄くない?  

さて、40年ぶりに聴くゲイリー・ニューマンは...。 全然音が変わっていなんでびっくり。 小さいライブハウスにも関わらず、音がレコードとほぼ同じのクオリティで、ボーカロイドを地で行くその歌声も全然変わっていない。 私の80年代のニューウェイビーなハートが徐々に蘇っていったわ~。

チューブウェイ・アーミー時代の「ダウン・イン・ザ・パーク」とか「電力はお友だち?」とか、やってくれたし、もちろん「カーズ」も外さない。 ステージでずっとシンセサイザーとかを操作しているってイメージを私は勝手に描いていたんだけど全然違って、ニューマンは常に中央のマイクスタンドでボーカルを取り、そして、踊ったりもして、舞台パフォーマンスは欠かさなかった。 思った通り背はちっちゃかったけど、LA暮らしで日に焼けたのか、私のインド人の知り合いに似ていた。 

やっぱり、40年間続けているだけあって、ステージは完璧だったと思う。 特に音に関しては凄かった。 そして、ニューマンは歌以外は何も話さず、バンドのメンバー紹介もせず、サンキューひと言で去っていった。 そのへんはやっぱりニューマンだな...。

会場には久々にたくさんゴスの姿を見たよ。 アメリカの中年ゴスは貫禄あるわ~。

あぁ、またゲイリー・ニューマンのレコードが聴きたくなったよ。 アルバム23枚は気が遠くなるけど、取り合えず実家に置いてきた3枚をダウンロードするぞ。

 

私の一番好きな曲は「ウェイターのジョー」。

ayoutu.be

Jo the waiter / Tubeway Army (1979)

ジョーは僕のウェイター
地下のバーでワインを運ぶ
頭がおかしな奴らが屯って「時間が無い」とせかす
そんなに急ぐなら僕のを持って行っていいよ

ウェイターのジョーは僕を抱きしめる
「紳士」と記されたドアの後ろで
今は僕が必要なのはそれだけ
僕を「友達」って呼んでくれないかな


久しぶりに昔を思い出した
告白するよ、僕は泣いた

疲れ果てて、電話が切れた
6時に僕はとても寂しくなった
僕は中に忍び込んだ 「他にどこに行くところがある?」
多分死んだかもしれない
毎日君のために僕は死ぬ
目を塗られたバリウム中毒の少年たち
若者は特別な愛が必要だ
でも僕はそれが欲しいとは全く思わない

久しぶりに昔を思い出した
告白するよ、僕は泣いた


僕ときたら、裏通りのアパートに引きこもった
冷たい鉄骨の中の目を描いてごらん
フリークスがやって来る
壊れた注射針と血
そんな目をどうすれば手に入れられる?

自分が自分に近づくのは感動だ
何日も作り笑いを練習した
中においでよ、僕の過ちを分かりはしないから
君の心をくれないかい、僕はすぐに去るのだから

<syco訳>

 

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40年の時を経て、初めてお会いさせていただきました。 髪がめっちゃ増えてた!

 

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