2002年に公開されたこの映画。
アマゾンプライムにあったから、どれどれ、も一度見てみましょ、と思ったわけ。 イギリスのインディーズのレコードレーベル『ファクトリー・レコード』の創立者トニー・ウィルソンによる80年代マンチェスターの回想録のような映画で、一部の音楽ファンには堪んないだろうけど、世界の99.99%以上の人はどうでもいいでしょうな。
私はファクトリーと言えばニュー・オーダーなんだけど、この映画を観るとファクトリーはニュー・オーダーとハッピーマンデーズで食いつないでいたみたいだ。
ニュー・オーダーはプロデューサーに『プロのように演奏できんのか』と怒られる。 やっぱり演奏は下手っぴだったんだね。 ハッピー・マンディズは私はあまり知らないんだけど、エクスタシーをやりまくるハードコアなパリピだ。そしてアホだった。 これがマッドチェスターの始まりなんだね。
トニー・ウィルソンはもともとテレビのバラエティ番組の司会とかやっていた人で、ファクトリー・レコードはその傍らの事業で趣味に近かったようだ。 だからウィルソンは儲けとあまり考えないで、地元マンチェスターの好きなバンドをサポートするという姿勢に徹していた。 マンチェスターにクラブも持っていて、マンチェ愛に溢れていた。 で、倒産しちゃうんだけどね。
ジョイ・デヴィジョンのイアン・カーチス、ニュー・オーダーのギリアン・ギルバート、ピーター・フック、ジェイムス・モリス、バーナード・サムナー、それからハッピー・マンディズのショーン・ライダーとかBezとか出てきて、役者さんがみんなどことなく似ていて面白かったよ。 イアン・カーティスの死も描かれるのだけれど、トニー・ウィルソン役のコメディ俳優スティーブ・コーガンのおかげで、全体を通してコメディを保ち、そしてメタ映画でもある。 スティーブ・コーガンのあのとぼけた感じで、突然カメラに向かって語りかけるするの。 最後に天空に本人とそっくりの神様が現れて、『お前がスミスと契約しなかったのが最大のミスだ』と告げてゆるーく終わるのもアンチクライマックスでウケる。
ザ・フォールのマーク・E・スミスやストーン・ローゼズのマニやバズコックスのハワード・ディボートなどマンチェの伝説的人物本人が次々とカメオで出てくるのも見逃せないね。
思った以上にマンチェスターって凄いバンドをたくさん出している。 でもオアシスの名前が一度も出てこなかったのは意図的か、それとも時代が少しズレているからか、その辺はわかりませーん。
ハッピー・マンデーズはニューオーダーのこの名曲の反対語をバンド名にしたんだね。 今気づいたよ。 遅すぎ!
そしてこんなブルーマンデーのビデオがあったのも知らなかった↓↓
Blue Monday / New Order (1983)
それはどんな気持?
僕にこんな仕打ちをして
僕の上に手を置き
君は正体を明かした
僕は勘違いされたと思った
君の言葉を聞いたと思った
僕がどう感じると思う?
今すぐ教えて欲しい
僕より先に来た人達は
天職を全うした
過去から完成するまで
彼らはもう目を背けはしない
そして僕にはまだ難しい
言うべき事を口にするのが
でも君がきっと言ってくれるんだよね。
今日僕がどう感じるべきかをさ
港に船が見える
服従は可能だし、そうするつもりだ
でもきみの不運のためじゃなかったら
僕は今日天使になっていたかもしれない
僕は勘違いされたと思った
君が言葉を聞いたと思った
僕がどう感じると思う
どう感じるべきか今すぐ教えて
僕は今ここに立って待っている
僕と海岸を歩いてた時に
君は別れると言ったと思った
どんな風に感じるんだい
君の心が冷たくなる時
冷たくなる時 冷たくなる時 冷たくなる時
<syco訳>
私がマンチェスターバンドで一番好きなのはニュー・オーダー、次がスミス、そして3番目がマーク・E・スミスのザ・フォールです。
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