モリッシーの自伝を読んだよ

イギリスから買ってきたモリッシー自伝を読んだよ。

 

この本の感想を一言でいうなら:

頭の中を整理してから書いてくれよ、モリッシー

 

457ページの本に、一切、章や区切りが無くズラズラと書かれている。 そして一段落が超長いし、段落ごとのまとまりも無いの。 時系列で書いているものの、時々ランダムに過去に戻る。 ある出来事について書いていた時、ふと何かを思い出してそのことを書いてしまう感じ。 単語のチョイスや表現も独特過ぎる。 読者は文系だけはないんだぞ、モリッシー…。

たくさん固有名詞が出てくるけど、読者が知っているのが当然という前提で書かれているし。 私はミュージシャンはある程度わかったけど、プロデューサーやイギリスのテレビ関係の人達など知らんがな。 どこそこのどういう人という説明もなしに、いきなりそいつがこーしただのあーしただの書かれてもさっぱり状況が掴めない。 

そして内容といったら、一番興味のあるスミス時代のことは全体の20%も占めていない。 大半がソロになってからのこと、それもマイク・ジョイスがモリッシーを訴えた裁判のことが延々と書かれていて、執拗に綴られた恨みつらみが50ページぐらい続くのには参ったわ。

あぁ、そんなことよりも私はモリッシーの歌詞の背景にどんなことがあったかとか、恋愛の歌の背景にある人物は誰だったのかとか知りたいのよ。 ジェイクという恋人のことがちらっと書かれているだけ。 もっといろいろあるでしょうよ、モリッシー…。

力を入れて書いているのは、自分の好きだったテレビ番組、音楽、俳優、詩人などこと。 批評家でもいけるんじゃない?って思った。 そしてソロになってからのヨーロッパ、アメリカ、中南米のツアーのこと。 それぞれの都市の思い出を事細かに書いているのに、日本に行ったことは一切出てこないのが寂しい。

やっぱりモリッシーはファンが知りたいことなんてどうでもいいんだよ。 自分が感動したこと、腹が立ったこと、傷ついたことを吐き出したいんだよ。 でも彼は腹が立つことちょっと多過ぎね。 マンチェスターの学校、ラフトレード、NMEやメロディメイカーなどの雑誌、BBCラジオ、ブリットアワードなどの悪口が出るわ出るわ。 モリッシーらしいと言えばそうなんだけどさ。 

1980年のマンチェスターで、『ゴブリンみたいな顔でチリチリの赤毛の豚みたいなデブが、塩漬けのポークの臭いをプンプンさせてハシエンダクラブを自分の公衆便所のように使っていた』とモリッシーが語るこの人物は誰でしょう? カルチャークラブのボーイ・ジョージのことよ。 ひ、ひどい…。 あんたの毒舌はラップバトルでもいけそうだよ。

私にとっちゃカオスな読書体験だった。 でもそこが良いと感じるコアなモリッシーファンもきっといるんだろうな。

日本語訳も2020年に出ているみたいです。

 

 

「友だちが成功するとムカつく」って曲、誰のことを歌っていると思う?

youtu.be

We Hate It When Our Friends Become Successful / Morressey (1992)

俺たちは友達が成功するとムカつくよな
俺たちは友達が成功するとムカつくよな
ほら、あの服を見てごらんよ
あの顔も、老けて見えるし
そして、あのビデオときたら


笑っちゃうね
ハハハハハハ ハハハハハ ハハハハハ

 

俺たちは友達が成功するとムカつくよな
もし奴らが北の生まれなら、なおさらだ
一生かけて
奴らを潰してやるさ
ボコボコにしてやりたい
俺たちやっちゃうかもね


笑っちゃうね
ハハハハハハ ハハハハハ ハハハハハ


本当は俺のはずだったた
俺に来るはずだった
みんながそう思ってる
みんなそう言っている
こう言われた


「あぁ、君はたくさんの曲があるんだね
本当にたくさんある
耐えられないほどの数だ」

イントロ
コーラス
サビ
間奏
ブレイク、フェイドアウト
黙って聴け
ラララララ ラララララ ラララララ…

<syco訳>

この「友だち」おなじマンチェスター出身のバンド A Certain Ratio のことらしいの。 スミスをよりも一足先に「NME」の表紙を飾っているを見た時、モリッシーは『森の奥深くに横たわって1000回死んだ』ような気分だったと書いています。なのに、ハーハーハハハと無理に笑うモリッシー、やっぱり好きだわ。