今週、副大統領候補のバンスとウォルズの討論会があったね。 この討論会でバンスは先回の選挙でトランプが負けた事実を信じてないことが公にされた。 イェール大学の法学部を卒業したエリートが陰謀論を信じているってどういうこと? そしてこの国のリーダーになろうとしている。 コワい、コワい…。
さてさて、いよいよディープサウスと言われるドロドロの南部に下る。 キリスト教原理主義、白人至上主義の人が多く保守的で、この辺の州は揃って共和党よ。 黒人差別も根強い。
でもドライブしていると、ブルースが聞こえてきそうなコットン畑や掘っ立て小屋など、時代に取り残された風景が広がっていて、廃墟好きな私としては魅力的な風景だ。
● ケンタッキー
ケンタッキーと言えば、フライドチキンとダービーしか思い浮かばない。 実際それしかない。 しかしこの二つは最強だから、これだけあれば十分だよ、ケンタッキー。
名曲「僕とボビー・マギー」に「ケンタッキーの炭鉱」が出てくる。 ジャニスの代表曲みたいだけど、オリジナルはジャニスじゃないんだよね。
Me and Bobby MacGee / Janis Joplin (1971)
バトンルージュで一文無しのまま
列車に乗ろうとしたらみつかってしまい、
気分は履いているジーンズのように色褪せる
雨が降り始めたところで
ボビーが親指かざしてディーゼルトラックを止め、
ニューオーリンズまで乗せてもらう
汚れた赤いバンダナからハーモニカを取り出し、
僕が吹くと、ボビーはブルースを歌い出す
車のワイパーがリズムを奏で
ボビーは手拍子を取りながら、
運ちゃんの知ってる歌を次々うたう
自由を他の言葉で言い換えるならば、
失うものは何も無いということ
何も無いのは何の値打ちもないけれど、
でもタダで手に入る
ボビーがブルースを歌えば
気分が良くなるのはたやすいこと
気分が良くなれば、それでいい
僕とボビー・マギーにはそれだけでいい
ケンタッキーの炭鉱から、
太陽のカリフォルニアまでの間、
ボビーに僕の胸の奥を明かす
いろんな天気の下で、いろんなことをして、
そして夜はいつもボビーは僕を暖めてくれた
そしてサリナスに近づいた辺りで、
僕は彼女が去るのを止めなかった
生まれた家を探すと言ってたが、
見つかるといいと思った。
ボビーをギュッと抱きしめた過去の一日と
これからの人生の毎日全部とを
できることなら取り替えたい
自由を他の言葉で言い換えるならば、
失うものは何も無いということ
何も無いのは何の値打ちもないけれど、
でもタダで手に入る
ボビーがブルースを歌えば
気分が良くなるのはたやすいこと
気分が良くなれば、それでいい
僕とボビー・マギーにはそれだけでいい
僕とボビー・マギーにとっては
僕とボビー・マギーにとっては
<syco訳>
● アラバマ
ズン・チャッ ズン・チャッ ズン・チャッ ズン・チャッ ♪
アラバマと言ったらドアーズのアラバマ・ソングって思っちゃうんだけど、この曲はアラバマとは何の関係もないドイツの詩人によって書かれたらしい。
Alanama Song / the Doors (1966)
次のウィスキーバーへと
行く道を教えてほしい
あぁ、理由は聞かないでくれ
あぁ、理由は聞かないでくれ
次のウィスキーバーへと
行く道を教えてほしい
あぁ、理由は聞かないでくれ
あぁ、理由は聞かないでくれ
もしも次のウィスキーバーが
見つからなかったら
言っておくが、死ぬしかないんだ
言っておくが、死ぬしかないんだ
いいかい、いいかい 我々は
言っておくが、死ぬしかないんだ
あぁ、アラバマの月よ
さよならをいわなきゃいけない
大好きな母さんが亡くなった
ウイスキーを飲まなきゃいけない
わかるだろう?
あぁ、アラバマの月よ
さよならをいわなきゃいけない
大好きな母さんが亡くなった
ウイスキーを飲まなきゃいけない
わかるだろう?
次の娘の所へと
行く道を教えてほしい
あぁ、理由は聞かないでくれ
あぁ、理由は聞かないでくれ
次の娘の所へと
行く道を教えてほしい
あぁ、理由は聞かないでくれ
あぁ、理由は聞かないでくれ
もしも次の娘が
見つからなかったら
言っておくが、死ぬしかないんだ
言っておくが、死ぬしかないんだ
いいかい、いいかい 我々は
言っておくが、死ぬしかないんだ
あぁ、アラバマの月よ
さよならをいわなきゃいけない
大好きな母さんが亡くなった
ウイスキーを飲まなきゃいけない
わかるだろう?
あぁ、アラバマの月よ
さよならをいわなきゃいけない
大好きな母さんが亡くなった
ウイスキーを飲まなきゃいけない
わかるだろう?
<syco訳>
● テネシー
この曲はめちゃくちゃ流行った。 実はビデオはけっこうヤバいんだ。 たぶんリンチの画像は本物だと思う。 こういうセンシティブな問題をサラッとヒット曲にしてしまうって凄いな。
Tennessee / Arrested Development (1992)
神様、僕は身も心も疲れ果てて、
打ちのめされて、もう負けそうだ
僕は黒人でそれに誇りを持ってはいるけど
いろんな問題が僕を悲観的にする
ブラザーやシスターは過ちを繰り返す
なぜこんなに苦しまなきゃいけないのか?
僕の頭蓋骨からこの亡霊をたたき出すのに
一体どこに行けばいいのか?
僕のおばあちゃんは死んだし、弟も逝ってしまった、
こんなに急に孤独を感じたことはなかった
あなたは僕のハンドルを握ってくれてるはずだろう?
スペアタイヤじゃないはずだ。
神様、頼むよ
僕を真実に導いてくれよ
どういう理由かわからないが
神は僕をテネシーに導いた
何処かに連れて行ってくれ、どこか別の土地に
僕を苦しみを忘れさせてくれ、あなたの意図を教えて欲しい
神様、僕があなたと繋がっていることはよくわかる
朝夕、あなたと話しているのだから
僕よりずっと偉いお方なのに
僕ら友達のように会話をする
それが突然、あなたは言われた
この田舎を抜け出し、もっと田舎に行けと
子供の頃に見た幽霊が彷徨う
ダイエスバーグとリプリーと越えて
先祖の父たちが歩いた道を行け
先祖の父たちが吊るされた木に登れ
そしてそれらの木々から知恵を学べ
僕の耳はまだ未熟だと、木々は言うだろう
自分のルーツに戻れという
僕の家系、僕の苗字
どういう理由かわからないが、
テネシーに行かなければならないと言うのだ
何処かに連れて行ってくれ、どこか別の土地に
僕を苦しみを忘れさせてくれ、あなたの意図を教えて欲しい
やっと歴史の重大さが見えた
なぜ僕らの人種はダメなのが
ゲットーの街角で争いを繰り返すブラザーによって
自由への道の多くが、無駄に終わってしまったんだ
神様、なぜ俺に目を覚まさせてくれたのか
なぜ他のみんなを放っておくのか
神は言った
なぜなら、僕は自分で真実への旅に向かったから
そして神様は天にいて、僕の渇きを癒してくれるという。
しかし僕はまだ喉が渇いたままだ
神様はもっと僕に水を与えて
こう言った
僕の探している答えはみんな
僕の目の前にあるのだと
究極の真実がだんだんぼやけてきた
それにはなにか特別な理由があるはず
それは全てテネシーの夢なんだ
何処かに連れて行ってくれ、どこか別の土地に
僕を苦しみを忘れさせてくれ、あなたの意図を教えて欲しい
あぁ、僕に力を与えてくれ、僕を救ってくれ
あなたの意図を教えてくれ
故郷に帰してくれ、故郷に帰してくれ、僕を他の場所に連れて行ってくれ
故郷に帰してくれ、故郷に帰してくれ、僕を他の場所に連れて行ってくれ
<syco訳>
● ミシシッピー
最後は流れるミシシッピー川の風景が目に浮かぶような曲。
Black Water / the Doobie Brothers (1974)
俺はいかだを作った、もうすぐ出発だ
ミシシッピー川が俺を呼ぶ
ナマズが飛び跳ね
パドルウィールが回り
濁った水が過去から流れてくる
いにしえの黒い川、絶え間なく流れ続ける
ミシシッピの月よ、照らし続けてくれないか
いにしえの黒い川、絶え間なく流れ続ける
ミシシッピの月よ、照らし続けてくれないか
いにしえの黒い川、絶え間なく流れ続ける
ミシシッピの月よ、照らし続けてくれないか
そうだよ、その灯りを照らしておくれよ
何もかもうまくいくさ、美しい人
すべてがうまくいく
心配はいらないよ
ちっとも急ぐことじゃないからね
雨が降ろうが気にしない
大したことじゃないからね
町まで路面電車に乗ればいい
軽快なディキシーランドを流してくれよ
そしてホンキートンクを踊ろうぜ
みんなに酒をふるまうから
いにしえの黒い川、絶え間なく流れ続ける
ミシシッピの月よ、照らし続けてくれないか
いにしえの黒い川、絶え間なく流れ続ける
ミシシッピの月よ、照らし続けてくれないか
いにしえの黒い川、絶え間なく流れ続ける
ミシシッピの月よ、照らし続けてくれないか
そうだよ、その灯りを照らしておくれよ
何もかもうまくいくさ、美しい人
すべてがうまくいく
心配はいらないよ
ちっとも急ぐことじゃないからね
軽快なディキシーランドを流してくれよ
美しい人 俺の手を取ってくれないかい
手を取り合って、手を取り合って
一晩中、俺と踊らないかい
<syco訳>
ブルースの発祥地ミシシッピーのクラークスデールを目指してディープサウスを周ったことがある。 コットン畑や掘っ立て小屋やリアルにブルースマンがポーチでギターを弾いていたりして、何かの演出なの?って思うぐらい風情があったわ。
これはその時クラークスデールの穴場のようなジュークジョイントで大人に混じってブルースを歌っていた少年。
もう20年ぐらい前になるけど、未だにブルースをやっているのかな。 ラップとかに目覚めていたとしたらちょっとヤダな。