私が劇場で体験した中で、一番怖かった映画は中学生の時に観たダリオ・アルジェントの「サスペリア」と「サスペリア2」だ。
友達と5,6人で見に行って、中には顔を覆って、ほとんど見なかったという子もいた。 そう言えば、「決して一人で見ないでください」っていうコピーだったね。
私はあまりに面白くて、あの頃はビデオすらなかったから、名画座にまた来た時、もう一度見に行った。 その時は、冒頭のタクシーのシーンで運転手の後ろに幽霊が映っているという噂があって、それにも興味があった。
幽霊が見えたかは覚えていないけど、そんなのよりも、怖いシーンは山ほどあの映画にはあった。
一番怖かったのは、バレエ学校にいた老婆と少年の姿。 これだ、これ! (でも、今見たら、老婆じゃないね、中年のおばはんだったね。)
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一瞬なんだけど、ぞぉぉっとした。 それから、盲目のピアニストが盲導犬と一緒に路頭に迷うところ。 主人公の友達が、主人公を起こそうとするんだけど、起きてくれないところ。 殺人鬼とか、幽霊とか出てこないのに、何かものすごい邪悪なものを感じてしまうのよね。
たぶん、それが西洋人の悪魔に対する恐怖なんだと思う。 私は全くキリスト教を信じないのに、そんな私にまで、悪魔の恐怖を感じさせることが出来るなんて、ダリオ・アルジェントって、凄いと思う。
そしてつい2,3日前、まさかのリメイクが上映されていることを知った(作られてることさえ知らなかった。情報遅すぎ、私!) 車で一時間ほど離れたラーレイ市に行けば見れる。
うーん、予告編を見る限りには、大分違った趣向で作られている感じ…。
オリジナルは、ダリオ・アルジェントの強烈な少女虐めフェティッシュとゴアとゴシック趣味とゴブリンの神経を逆なでるサントラでノックアウトされたけど、2018年のは、なんかオシャレに出来上がってるような…、だって監督は、去年プラトニックなゲイの恋愛ドラマを美しいトスカーナ地方を舞台に撮って話題を呼んだ『君の名で僕を呼んで』の人じゃない...、嫌な予感がするわ~。
殺人シーンにはゴブリンの曲があってなんぼという世界だったのに、なんとサントラはトム・ヨークだってよ。 どーして? トム・ヨークは怖いというより、悲しい音楽を作るひとでしょ。 好きだけどさ、迫力無さすぎではないの?
でも、がっかりするのはわかってても観に行くだろうなぁ…。
そして、オリジナルを知らない娘や夫に、オリジナルの方が絶対良かったとか、言ってしまうんだろうな..、.嫌なBBAでしかないね。
あ、今日はハロウィーンでした。 でもうちは田舎の一軒家なんで、トリックオアトリートなんか、ひとりも来ないのよ。 ジャックオランタンも作らなくていいから、安上がりだわ。 写真は娘が4,5歳の頃、ジャックオランタン用のカボチャを買いに行った時です。 こんな感じて売っているのよ。↓ (右端が娘よん)