ハイウェイ40号線上の女

ノースキャロライナを東西に走る40号線を毎日行ったり来たりしてる中年女は何を考える? 

ビートルズで3曲選ぶとしたら

世界は、コロナで憂鬱なムードだから、ビートルズのベスト3曲を考えたら、気分が軽くなるかなぁ…。

ビートルズのアルバムは一枚も持ってなかったけど、曲は全部知っていると思う。 なぜなら、昭和にはビートルマニアがたくさんいて、レコードをダビングしてもらって、いつの間にか全アルバムがカセットテープで揃ったから。

ビートルズは他のアーチストとは桁違いに名曲があり過ぎる、っていうか全ていい曲に聴こえる。 駄作が見つからないよ。 でもその中で3曲だけ選べと言われたら、どれになる?  たぶん、マニアになればなるほど、カッコいい曲を選ぶんだろうなぁ。

そういえば、中学の時にビートルマニアの女子がいて、生真面目で地味で全く目立たない子で、私は同じクラスになったことはなかったんだけど、なぜかビートルズのフィルムコンサートはその子と一緒に何回も行った。 別に友達でもなくて、それ以外の付き合いは全くなかったし、なんか不思議な関係だったな。 そして、その子が一番好きな曲が「ディア・プルーデンス」だと言った時、うわっ、カッコいいって思った。 私の一番好きな曲は当時、「ペニー・レイン」とかだったと思う。 なぜか負けた気がしたな。 

その子は高校を卒業してどこかの銀行に勤めて、私が新潟の古町発(当時一番の繁華街)10時半の終バスに乗ると、その子も100%必ず疲れた顔をして乗っていたのを憶えている。 でも、ずっと考えてるんだけど、彼女の名前が思い出せないっ!

さて、私のビートルズのベストはこの三曲です!

 

① Blackbird 

しんとした真夜中に黒いツグミが鳴いている、
壊れた羽根で飛ぼうとかんばる
おまえは今までずっと 
ただ飛び立つ瞬間を待っていたんだね

しんとした真夜中に黒いツグミが鳴いている
疲れた目で見ようとがんばる
お前は今までずっと
ただ飛び立つ瞬間を待っていたんだね

飛び立つんだ、黒いツグミよ、飛び立つんだ
闇夜を照らす灯りを目指して
 
飛び立つんだ、黒いツグミよ、飛び立つんだ
闇夜を照らす灯りを目指して

しんとした真夜中に黒いツグミが鳴いている、
壊れた羽根で飛ぼうとかんばる
おまえは今までずっと 
ただ飛び立つ瞬間を待っていたんだね
ただ飛び立つ瞬間を待っていたんだね
ただ飛び立つ瞬間をまっていたんだね
ただ飛び立つ瞬間を待っていたんだね

 <Syco訳>

私のビートルズの一番はこの曲ね。 優しいメロディなのに、歌詞が力強くって、応援歌だね。 小鳥がチュンチュン鳴いて可愛いし、アコースティックギターに癒される。 大好き!

 

② For No One

君の一日が始まる、君の頭は痛む
数々の優しかった言葉が頭の中にいつまでも残る、
彼女がもう君が必要じゃないとわかったから

彼女は起きる 化粧をする
ゆっくりと時間をかけて、急ぐ気配もない
彼女はもう君が必要じゃない

そして彼女の瞳には何も映らない
その涙の向こうに、何の愛も見えない
誰かのために泣いてはいない
愛は何年も続くと思っていたのに!

君は彼女が欲しくて、彼女が必要で
彼女は愛は終わったと言った時は寝耳に水だった
君にはまだ彼女が必要だ

そして彼女の瞳には何も映らない
その涙の向こうに、何の愛も見えない
誰かのために泣いてはいない
愛は何年も続くと思っていたのに!

君は家に留まり、彼女は出ていく
私が昔知っていた誰かはもういないと彼女は言う
彼女は彼を必要としない

君の一日が始まる 君の頭は痛む
彼女がくれたすべての言葉が彼の頭の中を埋めていく
君は彼女を忘れはしないだろう

そして彼女の瞳には何も映らない
その涙の向こうに、何の愛も見えない
誰かのために泣いてはいない
愛は何年も続くと思っていたのに!

 <Syco訳>

こういった、とってもやりきれない曲に惹かれるのよね。 彼女が一気に冷めていっているのに、全く現実を受け入れられない彼。 ポールのメロディは淡々としていて、それが彼女の彼に対する気持ちみたいで、なんかとっても切なくなっちゃう。 


 All My Loving

目を閉じてね きみにキスをするから
明日は君はもういない
僕はいつも君だけだってこと忘れないで
そして僕は遠くから、
毎日君に手紙を送るよ
そして僕の愛をたくさん送るよ

君を想像してキスの真似をすると
その唇が恋しくなる
君に会う夢がかなうといいな
そして僕は遠くから
毎日君に手紙を送るよ
そして僕の愛をたくさん送るよ

愛をたくさん、君に送るよ
愛をたくさん、ダーリン、僕は君だけ

<Syco訳>

 歌詞はどうってことないんだけれど、一気にテンションが上がる曲。 前奏無しでいきなり始まると、なんかビートルズを初めて聴いたとき、こんないいメロディが世の中に存在するなんて!!! って、感動した当時の想いが蘇るんだよね。 終わるのも唐突で、拍子抜けする感じもいいなぁ。 初期のビートルズ。

 

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 おまけの写真。 いつも庭にくる赤帽のキツツキくん。 キツツキ君は空から来ないんだよ。 地上をピョンピョン飛び跳ねて、下から木に登っていくんだよ。

 

 

読書メモ "Gypsy Boy" by Mikey Walsh

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ちょっと前に、ジプシーパンクに嵌った時期があって、ウクライナのGogol Bordello 、チェコのGypsy.CZ、イスラエルのBalkan Beat Box、ロシアのLeningladなどを聴きまくっていた。 ジプシーが出てくる映画もたくさん観た。 一番好きなのが「ジプシー・風たちの叫び」(故イアン・デュリーも出てた!)で、自由で、独自の文化を持ち、社会に束縛されず、可愛いキャラバンでヨーロッパを移動するジプシーっていいかも…なんて思ってた。

そして古本屋でこの本が目に入り、「ジプシー少年」というタイトルから、きっとキャラバンで一族と旅をした、甘酸っぱい思い出が詰められている話かな、と思って1ドルで購入。

しかし、読み始めて、予想をでっかく裏切られる。 これを読むと、ジプシーとは、ゴミ野郎の集団だということが発覚してしまう。 彼らはジプシー以外の一般人をゴージャ(gorgia)と呼び、インチキ商売でゴージャから金をだまし取るのが彼らの職業で、子供は学校に行かせず(なぜならゴージャに染まるといけないから)、ほとんどが文盲で、ドメスティック・バイオレンス、児童虐待はあたりまえ。 

これはそういう環境で育った作者の自叙伝で、最初から最後まで悲痛の叫びが綴られてる。 ジプシーの子供は幼いころから格闘技をさせて鍛えるらしい。 でも主人公のマイキーは全く格闘技はダメで、5,6歳ごろから無理やり格闘させられ何度も何度もズタボロになる。 父親はそんなひ弱なマイキーに失望し、事あるごとに暴力を振るうようになる。 マイキーはそのうちに自分はゲイだということに気づきはじめる。 マッチョ文化を謳歌するジプシー社会では、ゲイであることが知られたら、父親に殺されかねない。 一族の結束は固く、逃げ出すことも出来ず、地獄のような毎日の繰り返し。 

あの、おとぎ話のような、ジプシーキャラバンは何だったの? 風のように流れていく自由の民じゃなかったの? 私のジプシーに対するあこがれはガラガラ崩れていきましたとさ。 

この本をネットで調べてたら、なんと映画化されるみたいなのね。 ベネティクト・カンバーバッチが主人公を虐待する父親役らしい。 私のイメージでは父親役はヴィンセント・カッセルみたいなムサイ男なんだけど、でもカンバーバッチだったら、冷血漢的なあの外見で、より恐怖を増すわね。 

この作者は学校には一年足らずしか行けなかったのに、大人になってから読み書きを習って小説を出版できるようになったんだから凄い。 でも、少年時代のトラウマか、いまでも対人恐怖症を引きずっていて人前に出れないって言う。 そうなるのも、この小説を読めば、無理も無いって思うわ。 面白かったけど、幻想をぶち壊されたので、読んだのをちょっと後悔してます。

日本語にはまだ翻訳されていません。

私の年間ベストアルバム 1991年 Bandwagonesque ジャングルギターと草食系な歌詞でギャップ萌え

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この年は、特にこのアルバムをよく聴いたとか、すごく印象に残っているっていう一枚は無いんだな。 アメリカではグランジが全盛期だったけれど、当時すでに20代後半に差し掛かっていた私には、青過ぎるというか、ウェット過ぎるというか、そういう悩める青年期は私の中ではとっくに終わってた。 まだ私はアメリカの大学に在籍していたし、勉強とバイトで一杯一杯だったってこともある。

マッドチェスターの一連のバンドも好きだったけど、レイヴパーティーで踊りたいとも思わなかったし、私の性格はシューゲイザー的なんだろうけど、シューゲイは歌詞が何言ってるか分かんないので今一つハマれない。 だから、私のこの年のベストはニルヴァーナでもマイ・ブラッディ・ヴァレンタインでも、プライマル・スクリームでもない。  

このエントリーを書くためにCD棚から1991年のCDを取り出して聴き比べをしてみて…ジャジャーン、ベストはティーンエイジ・ファンクラブの ”Bandwagonesque" に決定した! このグラスゴーのギターバンドをグランジという人もいる。 でもアメリカのニルヴァーナとかパール・ジャムと比べるとポップで歌詞も軽くて、私には湯加減が丁度いい。 彼らは決してドラッグやり過ぎて、救急車で運ばれるなんてことは無いという安心感がある。

I didn't want to hurt you, Oh Yeah ♪君を傷つけるつもりはなかったんだよ♬ ほんとだよ、と繰り返すギターバラード"Concept"から始まり、スコットランドのバグパイプのようなギターの”Is this Music?"まで、全12曲、全てヒットしそうないいメロディの曲ばかり。

メタル好きの彼女に付き合わされて、好きでもないメタルのコンサートに行ったり(Metal Baby)、酒の勢いでセックスしてしまって後悔したり(Alcoholiday)、星占いを信じている女の子にウンザリしてたり(Starsighn), 歌詞は絶対に草食系。 なのに、なのに、ギターがアグレッシブで、そのギャップにキュンとなる。  

 

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the Conceptは、ビデオから解釈すると、ティーンエイジ・ファンクラブのファンの女の子に捧げる曲ですね。 カッコいいジャングル・ギターもファンの女の子に捧げてると思うわ~。 でもどこに行くにも、デニムって、ちょっとダサめの子なのかな。 ステータス・クオーのレコードが出てくるのは、単にgoと quoの韻を踏むためだと思う。

 

the Concept / Teenage Fanclub

あの子はどこに行くにも、デニムを着てる
ステイタス・クオーのレコードを買うと言う
Oh yeah...Oh yeah... 
 
それでも、自分の嫌なことは、絶対にしないし、
クスリもやらないけど何かの錠剤は呑んでる
Oh yeah...Oh yeah...
 
 君を傷つけたくなかったんだよ、ほんとうだよ…
I君を傷つけたくなかったんだよ、ほんとうだよ… 
 
 あの子は僕の肩にかかる髪が好きと言う
 あの子は僕のバンドが好きだと言う だって、いい気分にさせてくれるから
Oh yeah...Oh yeah...
 
ライブには自分の車で来てくれて
バーで合流すると、家まで送ってくれる
Oh yeah...Oh yeah...
 
君を傷つけたくなかったんだよ、ほんとうだよ…
君を傷つけたくなかったんだよ、ほんとうだよ…
 
Aaaah... Aaaah... Aaaah...

<Syco訳>

 

そうそう、去年の今頃、ティーンエイジ・ファンクラブのコンサートを見たんだよ。

めっちゃおっさんになっていてびっくりした。

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読書メモ a Start in Life 「華麗なる門出」 

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10代に大好きだった作家、アラン・シリトーの本を古本屋で見つけた。 たった一ドルで数日楽しめちゃう。 古本っていいな~。 

アランシリトーは50年から60年代の「怒れる若者たち」(Angry Young Men)と総称されたイギリスの作家のひとりだよね。 彼の小説の主人公は、イギリスのワーキングクラスで、権力に操られるのは嫌だけど、特に野心とかはなく、日々を狡猾に生きている青年が多い。 それが当時好きだった、ブリティッシュ・パンクやニューウェーブやスカの歌詞と重なって、私はイギリスのワーキングクラスへの憧れみたいなものを抱いてた。 

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今考えると、教養もなく、安月給で工場で働き、週末にパブで泥酔することだけが楽しみなワーキング・クラスのどこがいいか? て思うんだけど、10代は、カッコいいと感じる対象には、理屈なんてないんだよね。 しいて言えば、支配階級やシステムに対する嫌悪感と反発がカッコイイと思ったのかなぁ。

この小説の主人公、マイケル・コリンも、シリトーの小説では定番のノッティンガムのワーキングクラス出身のならず者。 でも彼はノッティンガムを脱出して、舞台はロンドンだ。 

日本語では「華麗なる門出」というタイトルだけれども、華麗ってどこが? 主人公はストリップ劇場の用心棒とか、金(きん)の運び屋とか、ロクな仕事についてないし、女も二股、三股とかけ、そこらじゅうでうそを嘘をつきまくっている。 自分の身の危険を感じて嘘をつくのならまだしも、ただ自分を大きく見せたいとかの理由で嘘をつく奴だから、ほんとうにろくでもない野郎だ。 ぜんぜん魅力を感じない。 これ、10代の私だったら、どう感じてたのかな。

あり得ない偶然の連続で展開も早く、シリトーってこんな娯楽小説も書くんだ、って私としては意外だった。 でも結構楽しめたよ。 マイケル・コリンが出会う様々な人たちが、自分の生い立ちを話すんだけど、それがストーリーの中のストーリーで、それぞれみんな面白いんだよね。 シリトーはやっぱり、巧みなストーリー・テラーなんだね。 それにロンドンが舞台で、馴染みのある駅名や通りの名前が次々出てきて、ふ~っ、また行きたいな~、なんて思ってしまう。

このマイケル・コリンズがシリーズ化されている。 ”a Start in Life”が70年に出版され、それから、"Life Goes on"が85年、そして、2010年に亡くなったシリトーの遺作となる ”Moggerhanger" と3冊続く。 クズ野郎、マイケル・コリンズのこの先がどうなろうと、私は全然気にならないから、それほど続きが読みたいとは思わないけれど、シリトーが15年置きどんな動機を持って書いたのか気になるので読んでみたい気も。 3作目は死ぬ間際に書き上げたんだよ。 私も、死ぬまでには読もう。 そしてロンドンも死ぬまでにもう一度行ってみたいわ~。

バレンタインデーにこの一曲💛 I Will Follow You Into The Dark

エド・シーランのラブソングには全く心は動かないけど(まだ、言ってるよ、私…)、私の究極のラブソングと言ったら、Death Cab For Cutie の「君の後を追って暗闇に」という歌。

I Will Follow You into the Dark / Death Cab For Cutie (2007)

愛しい君も
いつか死ぬけど、
僕は君の後ろにくっついて
暗闇の中へと追っていくよ

まぶしい光とかトンネルとか
白い門とかはないと思う
ただ僕らはしっかり手を繋いで
小さな灯りを待つよ
 
天国と地獄がどちらもいっぱいになったとして
空室無しのネオンサインを光らせてたら
君の魂が旅立つときに、誰も傍に居なかったら、
僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ

カトリックの学校に通ったけど、そこはローマ人の掟のように冷酷で
黒い服を着たシスターに僕の手に青あざが出来るまで叩かれた
恐れこそが真の愛なのですと言われたとき、僕は一言も返さずに
二度とそこには戻らなかった

天国と地獄がどちらもいっぱいになったとして
空室無しのネオンサインを光らせてたら
君の魂が旅立つときに、誰も傍に居なかったら、
僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ

僕と君はバンコクからカルガリーまで
たくさんのところを一緒に見てきた
君の靴底が最後まで擦り減って
眠りにつくときが来ても
なにも悲しむことはないよね
だって僕らはお互いを支え合って
もうすぐ真っ暗な空間に行くのだから

天国と地獄がどちらもいっぱいになったとして
空室無しのネオンサインを光らせてたら
君の魂が旅立つときに、誰も傍に居なかったら、
僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ

僕は暗闇の中へと、君を追っていくよ

<Syco訳>

アメリカで、無宗教です、って言うと変わった目で見られる。 ほとんどの人が天国と地獄を信じてる。 でも、みんな自分は天国に行けると思っているだよね。 だから、好きな人にも、死んだら天国で会おうね、って言えるんだ。 しかし、宗教、特にキリスト教は人を裁く。 それも善 or 悪に! 真ん中は無いんだよ。 そんな壮大な神の力を超えて、僕は君についていくよ、って、やっぱり究極のラブソングだと思います。

私も宗教を信じることが出来ないし、死んだあとは無になるんだって考えて怖くなる時がある。 でもこの曲を聴くと、ちょっと不安が薄れるんだよね。 愛は恐怖じゃなくって安心感なんだよ。 恋人でも家族でも友達にでもペットにでも言えること。 あー、デスキャブ、言いこといってくれるわ~。

 

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 去年のこの時期には「非バレンタインデーのプレイリスト」という嫌なシリーズをやってたな…。

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映画 ”We the Animals ” オスカーにはノミネートされないけど...

今晩はアカデミー大賞があるね。 酒とつまみも買ってあるし、お家でまったりと鑑賞するつもりよ💛

オスカーにノミネートされてる「1917」とか、良い映画はたくさん見ているんだけど、感想を書こうと思ってるうちに、次にまたいい映画を観てたりして、溜まっちゃって、面倒になって、まぁ、イイかで終わる。

オスカーにノミネートされるような映画は、将来も話題になるだろうし、私が忘れても誰かが思い出させてくれるだろうから、記録しておかなくても、まぁ、いいでしょう。

感想を残しておきたいのは、あまり注目されなかったけど、私を号泣させた作品だ。 いくら良くても、タイトルとかストーリーとか書いておかないと、絶対忘れてしまうんだよ。 そして、過去のどこかに埋もれてしまって、一生取り出せなくなってしまうんだよ。

あー、前置き長い!

この映画、結構前に観たんだけど、号泣させられたよ。 ”We the Animals” 「僕ら、ケダモノ」 2018年の作品です。

お父ちゃんがプエルトリコ人のろくでなしのDV野郎で、お母ちゃんはそんなダメ男でも別れたくないというか、別れるというオプションがないダメな女。  子供の前で喧嘩とイチャイチャを交互に繰り広げる二人は親としてもダメですね。  喧嘩してお父ちゃんが出て行って、お母ちゃんは鬱になって布団から出なくなってしまい、子供たちは食べるものもなく、畑に行って作物を盗んで空腹をしのいだり、嵐が吹き荒れているような家庭環境だ。

でも男の子の3兄弟(みんな小学校の高学年ぐらいかな…)はめっちゃ元気なのよ。 常に大声で叫んでその辺を走り回っていて、昭和に居たよね、異常に元気で、意味もなく近所を走り回っているガキ集団が…。あんな感じね。

でも3人兄弟の末っ子のマニーは上の二人よりもちょっと甘えっ子で、母親思い。 お母ちゃんも、末っ子だから、マニーをペットみたいに可愛がっている。 でも気が向いた時だけ。

だんだん、夫婦関係や、貧困も悪化していき、それが子供たちにも徐々に影響していって、上の二人はお酒を飲んだりタバコを吸ったり不良少年化していくけど、末っ子のマニーは、絵を描くのが好きで、辛かった時は特に、ノートに絵を描くことで、気持ちを整理していた。

マニーのお絵描きが時々アニメになって動き出すの。 キース・へリングのグラフィティみたいで、アート系にもアピールするかも。 全編を通して、映像も綺麗よ。

でも何にも増して、子供たちの演技が凄くって、なんだろう、まるでドキュメンタリーを見ているみたいに自然なんだよ。 白人と黒人のミックスの3人の男の子が、もう可愛くってさ、おばちゃん、養子に欲しくなっちゃうよ。 

そしてラストは、私は驚いた! まぁ、伏線は張ってあったけんだけど、それでもショックだったな。 でも、そんなに悲劇ではないから、安心してね。 日本では公開されるのかな。 

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エド・シーランの謎

前のエントリーからずっと、エド・シーランの人気の理由が気になって、ググってみた。 

Why is Ed Sheeran so popular?

出てくる、出てくる、この疑問を持った人はいっぱいいる。 この謎を明かしたい人は私だけじゃないのね。 

答えの中で多いのは "relatable" という言葉。 「親しみが持てる」、「共感できる」、ということね。  曲にストーリーがありその情景を想像できる、想いを全身に込めて歌っている、飾り気がなく、そのまんまの姿で歌っている、スーパースターになってもいつまでも隣のお兄さん的な存在、自分の友達が歌っているような気になる、自分の彼氏が歌ってくれているような気分になる…

要するに、特別じゃないところがいいのね。 フツーのところが魅力なのね。 でもフツーの人なんてどこにでもいる。 エド・シーランはそのフツーを極めたスーパースターなのかな。 フツーであることに誰よりも秀でている。 エド・シーランのパラドックス。 あ~、ますます難しい!

「共感できる」とおっしゃるアメリカ人の皆さんはエド・シーランの「キスをして」とか「一緒に踊ろう」とか「僕に身を任せて」とかいうフレーズに自分を重ねて、うっとりすることが出来るらしい。 私はムリです! 

私が人生で共感できた詩は、たとえばスミスのこの曲です。

Heaven knows I'm miserable now / the Smiths 

酒が入ってほろ酔い気分を楽しんでいた
でも今は恐ろしく惨めな自分
 
職を捜して、やっと見つけた
それで今は恐ろしく惨めな自分
 
俺の人生の
貴重な時間をなんで 俺がくたばろうがどうしようが
いっこうにかまわない奴等のために、費やさなければならないのかい?

恋人達が、肩を寄添いながら、俺の横を通り過ぎて行った
それで今は恐ろしく惨めな自分
 
職を捜して、やっと見つけた
それで今は恐ろしく惨めな自分
 
俺の人生の
貴重な時間を、なんで俺がくたばろうがどうしようが
いっこうにかまわない奴等のために、費やさなければならないのかい

一日の終りに、小言を言われた
カリギュラでさえ、俺を恥じるって

「おまえは、家でごろごろし過ぎる」 って
当然家を出た


俺 の人生
顔面に蹴りを入れてやりたい奴に
なんで愛想を振り撒かなきゃいけないんだい?

酒が入ってほろ酔い気分を楽しんでいた
でも今は恐ろしく惨めな自分
 
「おまえは、家でごろごろし過ぎる」 だって
それで、当然家を出た 
 
俺の人生の
貴重な時間を、なんで俺がくたばろうがどうしようが
いっこうにかまわない奴等のために、費やさなければならないのかい

 

www.youtube.com

エド・シーランのファンの人とスミスのファンの人がいたら、どちらと友達になりたいかと言えば、もちろん前者だよね。 どうりで私は生涯,友達少なかったし、モテなかったわ。 

ハイ、もうエド・シーランについて考えるのはやめます!!