誰もがDJが必要だ

hanamiさんのブログを読んで、音楽評論家の渋谷陽一が亡くなったことを知った。 

「よぅ、渋谷。こっちに来たんか?一杯飲ろうぜ」 - hanami1294のブログ

渋谷陽一が編集長をしていた雑誌「Rockin' on」と、DJをしていたNHKのラジオ番組サウンドストリートは中学、高校時代の私の生活の一部となっていた。 私が高校時代に購入したレコードのほとんどが彼のサウンドストリートで紹介されたものかもしれない。

でも渋谷陽一と言えばレッド・ツェッペリンを無条件で拝めていることで有名で、ハードロックおやじ系だと思いきや、パンク、スカ、ニューウェーブ、新しいジャンルの音をどんどん紹介する。 私がデビッド・ボウイもクラッシュもジョナサン・リッチマンを知ったのも渋谷陽一のサウンドストリートからだ。

「なんというか、こういうのはどうやって聞けばいいんでしょうかねぇ」なんて戸惑いながらジョナサン・リッチマンの1979年のアルバム、”Back In Your Life”の中から「アブドラ&クレオパトラ」と「マイ・ラブ・イズ・フラワー」を2曲流した。 その瞬間から私はジョナサン・リッチマンの虜になってしまったわ…。渋谷陽一は自分の音楽の趣味よりも、音楽的にこれは押さえておかなければいけないものを確実に逃さない直観を持っていたと思う。

今ならSpotifyなどをサブスクしてどんな曲でも聞けるから、あえてラジオ番組などをチェックする必要もないかもしれない。 でもAIがアルゴリズムで自分が好きそうな曲を選択してくれるなんて私は嫌だ。 今までの自分が絶対聞きそうもない曲をAIは紹介してくれないでしょ。 それに、音楽番組のDJはみんな音楽がバカみたいに好きでしょ。その人の音楽愛が聞けて幸せになれる。 信頼できる情報源、それが私にとっては渋谷陽一のサウンドストリートだった。 

中学生の時、渋谷陽一のトークライブに行ったことがある。 地元新潟に来たんだ。 チケットはヤマハのショップで無料で配っていた。 どんな話をしてくれたかは憶えていないけど、「それではレッド・ツェッペリンのこの曲を聴いてください」とか言って、ステージのゆったりしたソファーに座って、まるで自分の部屋でステレオを聴いている様だったのが印象的だった。

ロッキング・オンのユルユルのマンガ「もしもし編集室」でいじられる渋谷陽一編集長も好きだった。 ロッキング・オンに原稿書いて送ったりもしていたな。 一度だけ半ページぐらいのコラムが載ったことがある。 原稿料もらえたのが嬉しかったわ。 

私はやっぱりラジオが好きで、ここ数年はイギリスの国営放送BBC6のスティーヴ・ラマック・ショーをよく聴いていた。

sycob.hatenablog.com

それが先週突然BBC6のネットでのイギリス国外配信を打ち切った。 パニック!! スティーブ・ラマックは私の新しい音への案内人だったのに、迷える子羊になってしまったじゃないの。 どうしたのBBC? なんで世界はどんどん閉鎖的になっていくの?

いろいろ検索したらここをみつけた。

https://www.radio-uk.co.uk/bbc-6-music

でもこれはBBC6のラジオがずっとライブストリームで流れるだけで、番組を選んだり聞き逃し放送を聴いたりすることはできない。 まぁ、ラジオとはもともとそういうものだったんだけどさ。 

R.I.P. 渋谷陽一、R.I.P. BBC6。

 

ティンティンズの『偉大なDJ』

youtu.be

Great DJ / the Ting Thing (2008)

消化できないことにうんざり
悩みをひとつづつ飲み込む
みんな5時15分前にはハイになり
自分だけ成長できないと感じない?

何もないところにローカルのDJ
いくつか曲をかけてくれるって
DJがふざけてるのを聞いて
希望と真新しい一日をもらった

想像してみて、女の子たちがみんな
アアアア、アア、アア、アア
そして男の子たちも
アアアア、アア、アア、アア
そしてギターが
イイイイ、イイ、イイ、イイ
そしてドラムが、ドラムが、ドラムが、
ドラム、ドラム、ドラム、ドラム、
ドラム、ドラム、ドラム、ドラム、
ドラム、ドラム、ドラム、ドラム、
ドラム ― 、アア!

何もかもが変わってしまった
いつどこにいるかが全て
容赦なく脳みそを刺激する
B.P.M. が凄すぎる
憶えている? 
全てが包まれていた初めの頃
私たちは彼の愛で手を温めていた
伝道師が夜通し演奏するみたいに

想像してみて、女の子たちがみんな
アアアア、アア、アア、アア
そして男の子たちも
アアアア、アア、アア、アア
そしてギターが
イイイイ、イイ、イイ、イイ
そしてドラムが、ドラムが、ドラムが、
ドラム、ドラム、ドラム、ドラム、
ドラム、ドラム、ドラム、ドラム、
ドラム、ドラム、ドラム、ドラム、
ドラム ― 、アア!

そしてドラム、ドラム、ドラム、ドラム

<Syco訳>

 

2年前に処分した私の青春ロッキング・オン。