ラフトレードというインディーレーベルのアーチストのオムニバス盤です。 このレコードは確実に私のポップミュージックに対する概念を変えたレコード! 何で知ったかは覚えてないけど、たぶん当時の私の一番の情報源、渋谷陽一のサウンドストリート辺りだろうと思う。 それまでインディレーベルという言葉は知らなかった。 当時聴いていたエルビス・コステロとかイアン・デュリーとか所属していたスティッフレーベルも、インディだったけど、ポップだったし完成度高かったし、あえてインディとか意識しなかった。
しかし、このラフトレードというレーベル、まるでアマチュアのデモテープを集めて、一枚レコードを作りましたって感じ。 なのに、なのに、なんでだろう、一曲一曲が魂に響くのよ。荒削りのパンクとも違うの。こんな音今まで聴いたことがなかった。こんなんアリなの? こんなグダグダでもいいの? というのと、なーんだ、好き勝手やっていいんだっていう安堵感との入り混じり。 新鮮を通り越してほぼショックでした。
ネットを検索すると、このアルバムに衝撃を受けたという、私と同年代の日本人が結構いるのがわかる。 ジャパンレコードさん、これを日本で発売したことは凄い功績ですよ。 私を含めたくさんの青少年を、友達いないサブカル好きクソ野郎の道を歩ませることになったんですから。
このアルバムは一曲一曲すべて書きたい。 全部名曲よ。
01.Josef K / kind of funny
1,2,3,4 で静かにこのアルバムは始まるのよ。
♪なんかおかしい (ン ポンポン)
♪なんかおかしい (ン ポンポンポーン)
このポンポンいう、電子音がめっちゃ心地いいんだ...。
この曲については前のブログで語ってました。↓↓
02. The Fall / City Hobboblins
2曲目はマーク・E・スミスのホブゴブリン。
泣くごはいねが~、ホブゴブリンが来るぞ~、ってうた。
ザ・フォールのマーク・E・スミスを追悼した前のエントリーがあります。
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03. Orange Juice / Simply Thrilled Honey
何言ってるか全くわかりませんでしたが、透き通る感じのボーカルがいい。
切れ味のあるギターも。
♪単純にスリルを味わいたいんだよ、ハニー♬ ということだそうです。 ボーカルのエドウィン・コリンズはソロになってアメリカでもそこそこ成功してので、わからんものですね~。
04. The Gist / This Is Love
これもまた、ギターがいい。 なんでポストパンクバンドって、みんなギターがカッコいいんでしょう。 ヤング・マーブル・ジャイアンツのメンバーがサイドでやっていたバンドらしいですが、ヤンマ(勝手にこう呼ぶ)よりずっといいじゃん、って思います。
05. Girls At Our Best / Politics
♪民主党が一晩中パーティしているってイイネ!
ある宗派が大好きな歌に敬礼してるってイイネ!
世界中を回って笑顔を振りまいているってイイネ!
小さい女の子に笑顔でキスしているのもイイネ!♬
(何のことを歌っているかと言うと、政治家の選挙運動です。もちろん、バンドは本気でイイネ!なんて思ってないと思います...)
この曲がこのアルバムの中でいっちばん好きでしたよ~💛 元気がよくってめちゃくちゃポップなんだけど、ぜ~ったいメインストリームにはなれそうにないヘナチョコ感がなんかよくわかんないカオス状態です。
このあと、スタジオアルバムも一枚で終わり、ますます、なんかよくわかんないバンドでになってしまった。
06. The Red Crayola / Born In Flames
唯一アメリカのバンドの曲。 でもぜんぜんアメリカじゃないよね。 ていうか、ボーカルはイギリスのバンド、エッセンシャル・ロジックのローラ・ロジックだよ。 レッド・クレイヨラはレインコーツのメンバーも協力したりしているし、メイヨ・トンプソンというアバンギャルドはミュージシャンが中心のオープンなユニットみたいな感じ。
♬私たちは炎の中から生まれてきたのよ♪...って火の鳥かっ。
この部分しか歌詞は聞き取れませんが、ピアノ伴奏とローラ・ロジックの高音の叫びで、はい、そうです、としか返せないような、名曲です。
07. The Raincoats / In Love
なんにもできない
なんにも見えない
今日一日なんにもたべてない
恋をするのは心が痛くって
耐えきれない
気持ちいい
気分悪い
うれしい
悲しい
あぁ、ほんとに幸せで、悲しくなる
恋をするのは心が痛くって
耐えきれない
(Syco訳)
心が擦り切れそうな曲です。
このあと、レインコーツは全員女子バンドの中で一番好きなバンドとなりました。
ふ~、疲れた。今日はここまで。 B面はまた後日にしよっと。