ハイウェイ40号線上の女

ノースキャロライナを東西に走る40号線を毎日行ったり来たりしてる中年女は何を考える? 

年間ベストアルバム 1994年 Mars Audiac Quintet  神のBGM

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ステレオラブを初めて聴いたのはデトロイト郊外のカフェだった。 たぶん「ピンポン」だったと思う。 めっちゃツボって、曲が終わる前に店員さんにバンド名を聞いてメモった。 その頃ネットとかもなかったから検索とかも出来ず、即レコード屋さんに行ってこのCDを購入した。 

エレクトロミュージックなのに、レトロで懐かしい響き。 昭和の最新家電みたいな、アポロ11号みたいな、小学校の夏休みになると見ていたスタートレックみたいな、中途半端な近未来感が何とも言えない良い味を出す。

多分お洒落な人たちにも人気があるんだろうな。 おフランスだし、ボサノバ色入ってるし。 でも実は歌詞は政治色が最強だ。 心地よい音に、耳に痛いお言葉。

私が大好きな「ピンポン」は、実は資本主義を皮肉ったうただった。  レティシアの英語は訛りがあって、何言ってるかよくわかんないところが救いかも。

 

Ping Pong

大丈夫、歴史にはパターンが見られるから
経済のサイクルは繰り返す傾向にあるの
数十年のうちに3つのステージが回ってくる
株の急落、戦争、また一に戻って、そこからまた出発

大恐慌があれば大きな戦争があり、少し復興する
恐慌が大きいほど、大きな戦争が起こり、復興は浅くなる

必ずまた復帰するのは分かっている
物事は自然に元に戻るから何も心配はいらない
必ずまた復帰するから大丈夫
物事は次第に良くなるとしたら何も心配はいらない

仕事や家や、時にはお国の訛りまで無くす人はわずか数百万人だ
悲惨な戦争で死ぬ人もわずか数百万人だから大丈夫

自分の命と自分の親しい人の命が亡くなるだけ
自分の命と自分の親しい人の命が亡くなるだけ

心配しないで楽しんで、ものごとは自然に良くなるから
心配しないで黙って座って成るように任せて、楽しみなさい

ダンダンダン ダダンダン ダダダダダ ダンダンダン アッアー
ダンダンダン ダダンダン ダダダダダ ダンダンダン アッアー

<syco訳>

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そして、この曲も身も蓋もないことを歌っている。「ワオとパタパタ」

Wow and Flutter 

不思議にも思わなかったし、知らなかった
私が見る限り、人生は永遠に続いた
諦めなきゃいけないと気づいたとき
私たちは死ぬべき運命にある人間
皆と同じ
永遠じゃない、不死身じゃない
時に乗って進む
永遠じゃない、不死身じゃない
進歩こそが鍵となる

IBMは世界と共に誕生したと思った
アメリカの国旗は永遠にはためくと思った
冷戦の敵は退散し
資本がそのあとを追う
それは永遠ではないし、不滅ではない
そう、それは消えていく
永遠ではないし、不滅でもない
恐竜の掟

数々のシンボルを見てごらん。 それらは生きている
そして進化して死んでいく

  <syco訳>

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英語にエレベーターミュージックという表現がある。 エレベーターの中とか、スーパーとかでBGMとして流れている曲のこと。 当たり障りのない、耳に心地よいポップが主体だ。 私にとってステレオラブは究極のエレベーターミュージックかもしれない。 24時間流れていても、多分気にならない。 ステレオラブが醸し出す心地よい空間に漂える。

このアルバムはステレオラブの3枚目に当たるけど、まだロックっぽさが少し残っていて、インディーバンドのスカスカ感もあって一番好き。

なんと来月10年ぶりにステレオラブのスタジオアルバムがリリースされるらしい。 巣ごもりライフのBGMがまた増えそう! 楽しみぃ!