ボウイの「ムーンエイジ・デイドリーム」を見たよ、Oh Yeah!

娘のサブスクでボウイの「ムーンエイジ・デイドリーム」を見た。 

このタイトルの通り、白昼夢をみているような映像だった。 ドキュメンタリーというよりも、ボウイの人生をひとつのプロモーションビデオにしてみた、って感じ。たぶんこの監督さんがプロモーションしたかったボウイは哲学的で神秘的なボウイだったんだな。 でもそれがボウイの全てじゃないよな、って思う。

今、Youtubeで数々のボウイのインタビューが見れるけど、バラエティ番組で話すボウイは、冗談ばっかり言って、めっちゃおもろいやっちゃ(突如関西弁)。 映画「ズーランダー」でボウイはコメディやってたでしょ。 あんな感じでイギリス人特有の自虐的笑いを取ったり、モノマネを披露したり、育児について話すパパだったり。 頭の回転が速いから、MCとのやり取りが面白いし、めっちゃいい人って印象を受けるのよ。 そういう、好感度満点のイケメンおじさんのボウイはこの映画では全くスルーされてるね。

きっとこの監督さんは、ボウイを異世界から来た宇宙人として保存しておきたかったんだろうと思う。 確かにボウイはそういう面も持っていたし、それが一番の魅力だと、この監督さんは感じたんだろうね。私も十代のころは浮世離れしたボウイが物凄く好きだったのを思い出す。

私としては初期のボウイをメインに構成したこの映画は良かったわ。 それも、一番好きなアルバム「スペース・オディティ」から4曲も使われているのよ。 「フリークラウドから来たワイルドな瞳の少年」から始まって「フリーフェスティバルの思い出」で終わるのよ。 たぶんこの映画全体のサイケな雰囲気がこのアルバムと意気投合するんだと思う。

見たことのない映像もたくさん見れて楽しかったわ。そして…、長年のファンの私なのにボウイが絵を描くことを初めて知った。 ボウイさん、いつから絵を描くようになったんですか? 三島由紀夫の肖像画の前で寝ている彼の写真は見たことがあったけど、自分で描いた絵だったのね、

そういや、家にビデオデッキすらなかった私の高校時代(80年代初期)、動いているボウイを見ることなんてめったにできなかったな。 噂で聞くボウイのエレファントマンの舞台がどんなに見たかったことか。 40年たってやっとその映像がみれたよ。 生きててよかった。 

友達が「今朝のテレビでボウイとビング・クロスビーが出てたよ、見た?」と言われ、見逃した私は泣いたこともあったな。 あぁ、高校生の私に、この「ムーンエイジデイドリーム」を見せてやりたかったなー。 

 

Moonage Daydream / David Bowie (1972)

俺はワニだ
俺はママ、パパ、来るぞ
俺はスペース・インベーダー
俺はロケンロールのビッチだ
黙っていろ
わめくな、ピンクのモンキーバード
俺は言葉を必死で探しているのだから

電光の瞳を俺からそらすな baby
光線銃を俺の額に当てろ
お前の宇宙顔を近づけろ love
月の時代の白昼夢に狼狽えろ Oh Yeah

演技するな Baby
俺に真実を見せろ 
人類の教会は love
なんて神聖な場所なんだろう
お願いだ Baby
俺を心から思ってくれ
空中ジャンプをさせてくれ

電光の瞳を俺からそらすな baby
光線銃を俺の額に当てろ
お前の宇宙顔を近づけろ love
月の時代の白昼夢に狼狽えろ Oh Yeah

<Syco訳>

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