旅が修行じゃなくなった

おやじトークに聞こえるかもしれないけど、昔はどこに行くにもデカい地図を広げて方向を確認して歩いたものだ。 宿探しも、一軒一軒空室は無いか尋ねて、値段を聞いて部屋を見て確かめて決めていた。 電車の時刻も駅に行かなきゃわからなかったし、ネットの口コミももちろん無かったし、タクシー乗っても本当に目的地の方向に進んでるかもわからなかったし、ドキドキの連続だった。 私がまだ初々しかった80年代の話よ。

今回の旅行は拍子抜けするぐらい簡単だった。 各国でSimカードを購入してどこでもスマホが使えて便利過ぎて、交通手段もホテルもクリック一つでわかる。 もう旅は全く修行じゃなくなってしまった。 

うちの娘ちゃんなんかは漢字があまり読めないから、日本ではレストランのメニューにスマホのカメラを文字にかざせば英語にしてくれるアプリを使うんだよね。 「なんでも変換カメラ~!」、まさにドラえもんのポケットから出てきた未来のひみつ道具だね。 

暑さだけはどうにもならないな。 たぶん未来は到達すべき課題は天候だけだ。 天候も操れるようになったら、フツーの人は何も考えなくなるだろうなー。

旅が詰まんなくなったのは事実だけど、これからは自分の行きたいところは、辺境であれ秘境であれ、ピンポイントで行けそうだわ。 残りの人生と金を効率よく使って、見たいものは全部見なくっちゃね。 

そうそう、最後に行った、タイのチェンマイはけっこう気に入った。 これといって凄いものは無いんだけれど、山に囲まれて、古いお寺がたくさんあって、タイの京都という感じがしたわ。 3日間ぶらぶら歩いて終わったけど、しばらくの間住んでもいいなって思った。 そしてカオソーイが最高に旨かった。 

♬つるつるしこしこつるつるしこしこ、うっまっいっあっじー、60バーツでなおケッコー!♪ (昭和のCM ハウスのたまごめんのメロディで)

 

チェンマイで観た銀でできたお寺が凄かった。 中は男しか入れないってナニよ!?


♪マイ・シルバー・ブッダ♪ ってケイト・ブッシュが歌っていたな。 「ピンを引き抜け」って曲の中で。 ベトナム戦争のうただった。

 

youtu.be

Pull Out the Pin / Kate Bush (1982)

我々が緑地に入ったとたんに
かつて無いくらい、生きていてうれしいと感じた
たったの7マイルの遅れ
子供の匂いがした
前線のサバイバルの匂いだ

銀の仏陀と共に
そして銀の弾丸も
(ピンを引き抜く)

地面を這って

都会生まれを敵にした時、地球に乗ることを学ぶ
レーダーは要らない、臭いでわかる
欧米の臭いががする、汗臭い臭いだ
コロンとタバコ、ヤンキーのごちゃ混ぜの臭い

銀の仏陀と共に
そして銀の弾丸も
(ピンを引き抜く)

あぁ、ピンを引き抜く、ピンを引き抜く

その中でひとつしかない
私か彼か
その中にひとつしかない
私か彼か
私の尊い命!
その中でひとつしかない
私か彼か
私の尊い命!
かけがえのない命!
かけがえのない命!

私が射止める軍服を見た
倒れるまで追いかける
そして見えないところから彼を撃つ
その男はピンク色でデカい
光も見ずに
戦う理由もわからないまま

 

私の仏陀と共に
そして私の銀の弾丸
(ピンを引き抜く)
あぁ、ピンを引き抜く
(ピンを引き抜く、ピンを引き抜く)

すぐ側に行くまで
顔も分からなかった
私の餌食になったとも知らずに
そのアメリカ人の瞳を覗く
小さな命が見える
彼の妻が見える

私の中で暴力を振るっている

私の銀の仏陀
そして私の銀の弾丸

<syco訳>